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陽気な幽霊と部屋の謎 解答編

 最後の部屋、誰もが無意識に避けさせられていた謎の部屋にはいったい何があるのだろうか。


  「何かの結界らしきものがうっすらと貼ってあるような気がする」


  「言われてみると確かにそうですね。私も感じます」


 どうやらうちの魔導師組はこの部屋に何かを感じ取っているらしい。しかし、魔力地の低い俺には感じられない。どこか仲間外れにされているようで悲しい。


 「どんな感じの結界なんだ?」


 「たぶん僕たちの予想通りの人除けの結界ってとこかな。薄く張ることで無意識化に作用するようにしてるっぽい?」


 「正直、この程度の結界だと動物除けがせいぜいかと思われますね」


 そのまま張れば逆に結界の探知や、魔力の流れの違和感により察知されてしまう人除けの結界を薄く張ることで生物の無意識化に作用させる。という意外と高等なテクニックだというこの手の結界を薄く張り続けるのはとても難しいらしい。


  「つまり、この遺跡を作った奴はよほどの凄腕って事か」


  「そしてそれが奥にいる可能性があるってのはちょっとワクワクするかな僕的には」


  「確かに、魔導師的にいえば興味はつきませんね。レイさんは、どうですか」


 魔導師勢はワクワクしているようだが俺的にはそんな奴に敵対でもされたらめんどくさいの極致である。しかし、足並みを外すわけにもいかず、「さぁそれは開けてみればわかるさいいか?」という。その声に「いいですよ!」「了解」という声が聞こえる。確認はとれた、ではいくぞ。


 そうして最後の扉を開けた先には


 大きなお墓があった。それ以外何もなかった。


  「おっお墓……」 「ああ、遺跡だもんねあるよねー」


  「お墓? だよな」


 元の世界にはない形でどこか刀身の方を上にした剣のような形のお墓である。形以外の特徴としては名前が彫られているべき場所が風化して読めなくなっている所がどこか空しさを感じられる。それ以外には、何もないがお墓があるという事が遺跡であるという事を思い出させてくれる。


  「この遺跡はもしかしたらこのお墓の持ち主を思って建てられたのでしょうね」


  「多分ね、僕たち悪いことしちゃったかな」


  「俺とテレザで言い出したことだよエニグマは関係ない」


 そうみんなでしんみりとなる。いたたまれなくて俺たちは外に出ようとする。「これ以上死者の眠りを妨げるのはよそう」俺がそういうと二人も頷くそうして来た時の扉に手を振れる「別に気にしてないホー」唐突に声が聞こえる

  

  「「「!?」」」俺たちは警戒して周囲を見回す。しかし人影はどこにもない。気配も感じない。いったい声の主はどこにいるのだろうか?


  「気をつけて。敵意は無いとは限らない」


  「あの、このような場所で遭遇すると、大分怖い想像をしてしまうのですが……」


 「まぁ俺もそうだよ。想像する」


 声の主が何であれ、俺たちは不法侵入者だ。ただで済むと思える方がどうかしている。のだが、墓荒らししといてその反応はどうなんだテレザ? 言っても仕方ないのでまずは、声の主がどこにいるのかを探る後ろだろうか?


  「目の前にいるホー」


 そう言って声の主は姿を現す。そうお墓のすぐ近くに。


幽霊がいるというのにも驚いたがあまりにもその幽霊が気さくな方なので俺も驚いた。テレザともう一人はなんかやけに驚いてるけど。


 「おい、エニグマ。俺はお前に悪霊の説明を受けた事が有るからこういうの大丈夫と思っていたんだが……」


 「似た様な種族であるからなんだろうね。なんというか悪霊みたいな雑魂ならともかく、これほど強大で、心根ではなく力という意味で純粋な亡霊は珍しくて耐性が無いんだよ」


 要約すると影響を受けやすいから過剰に驚いてしまうとの事である。後はあれか、金属に触れたら静電気が来てびっくりに似たサムシングもあるっぽい。難儀な種族だ。


 エニグマとは別で純粋に幽霊に恐怖してるっぽいテレザ。ぶつぶつと「あれは師匠に頼まれて仕方なくであってけして」等と過去の懺悔を行っている。ああ、他の遺跡もやっぱり荒らしてたのね。


  「他のみんな大丈夫かホー」そんな中この恐慌の原因である人物? から心配の声が上がる。まぁ本人には悪気とかないんだろうけどね。


 「うん、まぁ大丈夫だ。所であいさつはまだだったな俺の名前はレイ。そっちの腰抜かしてる奴はエニグマで、懺悔してる奴はテレザだ。墓を荒らしてしまったようで申し訳ない」


 とりあえず挨拶はしておく、敵意がなさそうなのであえて自分の名前を明かすことで友好を示したい。墓を荒らしてしまったことは事実だし。しかし、幽霊は身体を横に振ることで気にするなと言った風である。


 「別にいいホー、むしろここに来る人がいてくれて退屈とかまぎれたホー。

僕の名前はホロだホー。よろしくお願いするホー」


 亡霊・ホロウゴーストのホロガキのいい挨拶を返してきた。この言葉の後に種族であるホロウゴーストについての説明とさん付けはいらないとの会話があったのだが特に目新しい情報でもなかったので省略。ホロウゴーストについては地縛霊が近い存在のようだ。

 

 ホロとは色々な事を話した。趣味やいつの間にかこの地にいた事。なんらかの事情で墓から離れられない事、本当に色々な事を話した。


 その中でも特徴的な話は、名前も忘れてしまった彼は、かつて立ち寄った旅の魔法使い兼魔物使いに自身の種族を聞きそこから名前を決めたらしい。


 この話には仕方のない部分があるものの自分の名前を忘れてもあっけらかんとしていたのは少々あきれた。が、その顔を見せるとどうやらその旅の魔物使いも似たような顔をしてたらしい。その為、その時の事をより深く思い出すことができたという。


 「思い出すホー、確かその少年はここより更に東の塔の近くの魔法都市に魔物使い達の大会に出る為に旅をしている最中だったホー」


  「なぁ、テレっ、エニグマここより東って確かさ?」


  「うん、エリジアのはずだよ」


  「そう、エリジアとその少年と連れていた眩しい狼も言っていたホー」


  「うん? ぐっ」


 なんとかホロの言葉に反応すると俺に東の町がエリジアであることを教えてくれる。他にも、エニグマは眩しい狼という単語にエニグマが反応していたような気もする。だが、そろそろ限界なのか又、ふらふらし始めた。


 ついでにテレザはなんかもう意識があるのかないのかわからない状態である。時折、呟きではなく「ふふふふ」という単語が聞こえる。テレザぁ。気を取り直して更にホロの話を聞いてみる。何となくこの地に取り残されている理由とかを聞いておきたい。


 「誰かに逢いたいんだホー。それはとても大切な人だった気がするホー」


 「だけどこの地を僕は離れられないんだホー。レイー探してきてくれないかホー」


 「いいけど、何かその人の特徴とかないのか?」


 「特徴ホー? 髪は黒色だった気がするホー。笑うと幸せな気にさせてくれるホー! 歌が上手かった気がするホー!」


 要領を得ないホロの探し人の特徴を聞く、まるで情報や記憶が欠けているような気がする。いや、確か、どこかでこれに関する言葉を聞いた事が有るような? 確か、幽霊は他の生物の影響を受けやすく、魂を読み取ることで記憶が……


  「そうか」


  「分かったホー?」


  「あっいや、ごめん。個人的な事思い出したんだ。それと俺たちじゃどうやら力になれるかわからない。力が足らずで申し訳ない」


  「気にしなくていいホー、僕も気にしてないホー」


 そう、そしてここにはもういても行けない。個人的な事、幽霊が他の状況にや他者に影響を受けやすく、魂に記憶が記されている。ならば、旅の魔導師がこの結界をわざわざ張った本当の理由とは多分彼の保存の為だから


予想よりだいぶ長くなってしまっている。


ネタバレ


ついでにホロは生前かなり強い人だったので記憶を失ってもこの世に残り続けております。というか、この世界の住人は強すぎると運が悪ければ魂の質量が重すぎて他の世界に送られる生命の流れに乗れずにこの世に無意味に残り続ける羽目になる。


弱くてなってしまうのが悪霊と雑魂。ただ、強い魂でも悪霊を吸収し続けると悪霊に変わる。



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