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5.友、遠方より来たる2

 いつの間にか、目の前に親友・楠本幸男がいる。

「久しぶりだな。」

「そうか、少し前に会った気がする。」

「最近、どうしてる?」

 私は、その後のWeb小説の話をした。

 10分位、楠本は笑っていた。

「もう、いいだろ。笑いすぎ。」

「すまん、すまん。俺の推理は『当たっている部分』が多かったってことだ。『お褒め頂きました!』のコメントURLを探すのが不可能になるなんて。敵もやるじゃないか。つまり、お前は『札付きのワル』ってマークされている。『上位のユーザー』って言ってたが、それも怪しいな。退社する人間が多くて、ユーザーをスタッフとして取り込んだ。『特典』を一杯与えてな。パンピーには追いつかないように、フォロワー数やユーザー数を操作した。こういう実験をしてみたら、どうだ?お前のフォロワーの一覧表はあるんだろ?」

「ああ、ある。そのユーザー名、アカウント名から作品を探して褒める。コアなファン以外だ。彼らがやっている「おだて」ではなくて、本気で良いところを探して褒める。そいつが味方で無かったら、詰まり、スタッフなら、スルーするだろう。『お返事』を返してくれるようなら、コアなファンになってくれる。会社が倒産したら、同じアカウント名を共通で使っているんだから、追っかけてくるかも知れない。あ。今回は、投稿は、そのサイト以外でな。まあ、スパイがいたらばれるかも知れないが、やってみる価値はある。みんな『かまってちゃん』だから書いているんだから。」

「ふうん。そうだな。確かに、彼らの『褒め方』は下手くそだ。読んでいないのが丸わかりだ。辟易してフォローを外したこともある。『褒め役』は、元々の社員なのかもな。『命令』でしか人を動かせない人間の発言には、悪いパターンがあるからな。」

「そうだな。『ユーザー同士の交流』を目玉にしているのに、感情的に、交流させないように持って行くとはな。今度行うという『改訂』とやらも怪しいな。『いちげんさん』には報せず、『お得意さん』には報せることも考えられる。お前の言う『わらしべ長者』は、益々格差を広げて行くだろう。『もうメインにはしない』という方針は正しい。『交流』は、あまりなくても投稿の公開・発表はできる。先日来の『オッサン自動車』の合併失敗みたいなことが、出版界やWeb小説界でも起るかも知れないぞ。」

「やれるだけ、やるさ。」

 安心したのか、また楠本は消えた。

 私は、PCと心に「火」を入れた。

 ―完―


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