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第四話


ルシアよ。今日でフィリップとの別れるわ。


「今回で君達に会うのは最後になるね」


「僕もあなたと仲良くなれたのに残念だ。」


「そうね。でもその内また会えるわよ。」


「そうだねルシア、僕も再び再会出来る様に願うよ」


「ああ、また会おう。」


フィリップとはあっさり別れた。少し寂しいけど、いつかまた再会できると思う。何となくだけどね。







フィリップと別れて数日後・・・





私が森を散策してると、フランツを見かけた。

声をかけようとしたけど何やら周りを気にしてこそこそと後を付けた。


好奇心を刺激された私は途中で気付かれない様に30m以上、距離を置いて後を付ける。


フランツが森を深く進む。すると、フランツは立ち止まる。


フランツは何やら呟いているので魔力で聴力を強化して、聞き取ろうとする。


「ハルト、今日も鍛えてくれないか」


ハルト?誰よそいつは。


「ハハハハ分かったヨ。だが、フランツ・・・ユーもまだまだ甘い。実にsweet(スイート)だ。」


「何でなんだ?」


「ユーの後ろサ」


「?」


フランツが後ろを振り向いたので慌てて隠れる。


「フランツは騙せてもミーは騙せないネ」


「うおおっ!!?」


突如、背後から声をかけられて驚いて振り返る。


背後にはどっかの脳外科医で魔術師なヒーローに似た格好をした、銀髪の少女が居た。


「びっくりしたなぁ…急に後ろから現れないでよ、心臓に悪いわよ」


結構呑気してた私も背後から急に現れた少女にはビビった。


「安心したまエ。今、ユーの後ろにいるミーはただのピクチャーさ。触れてみたらわかるヨ」


ルシアは言われた通りに触れてみたが、見事にルシアの腕をすり抜けた。


「本当にただの映像ね…」


Exactly(イグザクトリー)


「それにしても何で映像なのよ?」


「ミーはあまり人前に姿を現さない主義だヨ」


(それにしても怪しい奴ね?出来の悪いルー語を喋るし胡散臭すぎるわ。何だ、こいつ・・・)


「ミーを怪しんでる様だがミーのどこが怪しいんだ?」


「だって、色々と胡散臭いし…」


「人の後を付けた奴に言われたらおしまいだな」


「ごめん」


「まあいいネ。初めましてリトルガール。ミーの名はハルト。様々な次元を旅する旅人にしてドワーフの神だ。」


「は、はぁ…」


いきなり神とか、こいつ頭は大丈夫か?と言いたくなったルシアだが一旦言葉を飲み込んだ。


「ユーはミーを神だと思ってないのは置いておくとしよう」


「げ、バレた」


「ユーのフェイスを見ればわかるサ」


「顔に出てたのね…とりあえず質問いいかしら?」


「オフコース。気になる事は何でも質問したまエ」


「あなたはフランツと親しいけど、何者なのかしら?」


「さっきも言った通りミーは神だヨ」


「そうじゃなくて、あなたはフランツの何?」


「ミーは偶然、フランツと出会って見込みがあるからフランツを鍛えているだけだヨ」


「そうすか。次元を旅人してると言ったけど、あなたはこの世界とは違う世界から来たのかしら?」


「それについてはsecret(シークレット)ね。」


「何で?」


「ミステリアスな方がカッコいいからサ」


「カッコいいなら仕方ないわね」


「仕方ないのか…」


「他にはあるかナ?」


「あなたの特技は何かしら?」


「はい。イオナズンです。」


「イオナズンとは何の事ですか?」


「魔法です」


「え、魔法?」


「はい。魔法です。敵全員に大ダメージを与えます。」


「まさかこんな化石みたいなネタを知ってるとは思わなかったわ…」


「それを知ってるミーも大概だし、ノるなら最後までやり切りなヨ。何てジョークはこれぐらいにして、ミーは文字通り魔法が得意だヨ。古今東西ありとあらゆる魔法に精通してるのサ。」


「それは凄いわね。どんな魔法も使えるのね。」


「ほぼ全ての魔法を修めてるといってもいいネ。チンカラホイも使えるヨ。」


「そうですか…」


たくさんの魔法を使えるのね・・・・・そうだ!もし、彼女に師事したら、私はもっと強くなれるかも!だったらダメ元で教えて請わなきゃ!!


「あ、あの!」


「Watts?どうしたんだイ?」


「私も彼と一緒に鍛えて貰えないかしら!」


「ミーが?どうして?」


「それは・・・」


私は正直に転生した事を話すか迷っている。話した所で信じて貰えるとは限らない。


いや、1度話してみるわ!


正直に本当の事を話したとしても信じて貰えるかは分からないけど、何もしないよりはましだし、それにこいつらは原作には出てこない、いわばバグみたいな物。話してどうなるかわからかいけど、こいつらになら話してみるのも悪くない。


人生はギャンブルとどっかの大王も言ってたしダメ元で話してみるわ!!!そうすれば、何かが変わるかもしれないから!




そんな訳で私は正直に生前の事、この世界の事、そして私が転生した事を話してみたわ。








「マジで言ってるのカ?」


「それは信じられないな普通は」




2人は半信半疑で信じられないという顔をしていた。



まあそうよね。そんな事を言われたら普通は信じないわよね。



「成る程、ユーは転生者なんだネ。信じるヨ」


「え?信じてくれるの?」


「完全に信用できるかはともかく、嘘は言ってる様には思えないし、無駄な問答をしても時間の無駄ダ。ひとまずは信じるのも悪くないヨ。」


「良かった、信じてもらえたのね」


「それにイオナズンのネタを知ってるし転生者の可能性はあるネ」


「はははは…」


「それでユーは刺されたら転生したらしいけど、どんな恨みを買って刺されたのサ?」


「恨まれてる前提なのが気になるけどいいわ、耳の穴をかっぽじって聞いて」




私は刺された理由を2人に話した。


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