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第九話



今日は待ちに待ったお茶会。色んな貴族と交流するのは正直しんどい。王子や悪役令嬢の主人公と出会う可能性がある。

けど、いつまでも逃げてばかりでは居られないし他の貴族の子と交流する事でもしかしたら私にいい影響を与えるかもしれないから楽しみな所もある。


「ルシア~早くおめかししなさいよ」


「はーいお母様」


お母様に急かされたのでもたもたせずに準備準備。



+++++



「わぁーっ綺麗」


お茶会の場所は薔薇園。薔薇が綺麗に手入れされていて美しい風景を作り出している。


「悪役令嬢やその取り巻き達と出会うのは不安だけど、来て良かったー」


「おや、あそこに居るのはフランツじゃない。」


私は早速声をかける事にした。


「来てたのねフランツ」


「ルシアか。」


「お茶会も悪くないでしょ」


「不安な所もあるけど、薔薇を見るのは楽しいし来て良かったよ」


「でしょ。やっぱり来て良かったじゃない」


「例の公爵令嬢や王子殿下達は来てるのか」


「わかんないわ。来てなかったらいいんだけど…」


王子と公爵令嬢と他のキャラ達が来てなかったらいいわね。ていうか来んな。


「向こうを見てくるわね。」


私は王子達が来てないか確認しに行った。



「よし、今の所は居ないわね。」


ひとまずは安心ね。さぁて、他の令嬢と親睦を深めようかな。





花壇にはチューリップや百合など、様々な花が咲いており、テーブルにはアップルティーやレモンティー、アールグレイなどの紅茶が1通り揃っている。


茶請けにはショートケーキやチーズケーキに季節のフルーツのタルトにモンブラン、他にもシュークリームやマカロンなど選り取り見取り。


ルシアは花壇の花を眺めたり、紅茶を飲みながらケーキの味を楽しんだりしている。


他所の令嬢にも積極的に話し掛けて楽しく雑談に興じたりした。




「お父様は子爵なのね。」


「ええ、あなたは?」


「私の家は男爵なのよ。男爵の中では領地が豊かで自慢のお父様よ」


「それは凄いわ」


他の令嬢と雑談するのは結構楽しい。こうやって親睦を深めるのはいいな。


「綺麗な薔薇ですわね」


「ええ私もそう思いますわ」


他の令嬢との会話は楽しいけど、お嬢様の口調は結構難しいわ…


喋ってると喉が乾いたからお茶でも飲むわ。


ゴクッ


「美味しい紅茶ね」


美しい花を見ながらだと紅茶もより美味しくなるわ。


「今日はレスター様とパトリシア様も来ていらっしゃいますわ」


「え?」


「あら、どうしたの?」


「いえ何でも…」


うげげっ!?あのトラブルの種共も来てんのかよ!!?最悪ね!


クソッ!!奴らの姿が見えないから来てないと安堵してたのに来てんじゃねえ!!畜生め!!!


「どうかしましたの?」


「ええ…殿下と公爵令嬢様が気になりまして…」


「そうなのね。私も気になってるの」


「あ、あそこに王子殿下とパトリシア様が居るわ。」


「え?マジで?」


居やがったよ…なら、さっさと離れなきゃ…


「さっ見に行きますわ」


「ちょ待って」


ルシアは王子達の所まで他の令嬢に引っ張られていった。






「ほら、あそこよ。」


令嬢は王子と公爵令嬢のいる方向を指差す。


ルシアは手を引かれて強引に連れていかれる。


「ま、待って!ちょ、力強い…待って!ちょ・・・・・待てと言ったら待たんかいビチ○グソがぁ!!!」


「ひっ!」


ルシアはあまりに強引に引っ張られたせいでキレ散らかす。そんなルシアに驚く令嬢達。


「そんなに引っ張られたら服伸びるしお洒落が台無しになるだろーが!いい加減にしないとぶちのめすぞクソガキが!!・・・ハッ!?」


ルシアは正気に戻ったが、周りの人達はルシアの豹変ぶりにドン引きした表情をしていた。


公爵令嬢達も、ルシアの令嬢とは思えない暴言に唖然としていた。


やっちまった。ルシアが気付いたが時既に遅し。


「も・・・・申し訳ございませんでした~!!」


ルシアは頭を下げて謝罪した後、その場を後にする。





「な…何ですの?あの方は……」


「婚約破棄されて追放された悪役令嬢ですが、精霊と力を合わせて復讐しますわ~」の本来の主人公である公爵令嬢のパトリシアはルシアの乱暴な言葉遣いを見て信じられない物を見る目で見ていた。


「可憐だ…」


だが、ランベール王国の第1王子であるレスターはルシアの容姿に見とれていた。


「レスター様?どうかいらして?」


パトリシアは逃げる様にその場を後にするルシアに見とれるレスターに声をかけるが返事は無かった。



(やっちまった…連れてきてくれたお母様に合わせる顔がないわ。とりあえず気配を殺すか)


それから、ルシアはお茶会が終わるまで人に見つからない様に息を潜めていた。幸い、親には自分の暴走はバレなかった。



+++++



その夜


「ごめんなさい、皆…ごめんなさいお母様…」


お茶会での乱心にかなり堪えたのか、ルシアは枕を濡らしながら謝罪の言葉を繰り返した。


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