闇み上がり編06
「だいぶ体調良くなったようだね!」
「店長、おかげさまで元気になりました。」
ゼリオは、テイラーを彼女の自宅に下ろし、仕事を再開した。
「ゼリオさん!」
振り向くと、仕事着を着た見覚えのある女性がいる。
「エイミー!?!?」
「娘が、ここでバイトしたいってきかなくて。早い時間だけ出ることを許可したんだ。」
「色々教えてくださいね?ゼリオさん!」
店長は複雑な気持ちなんだろうか、悲しそうな顔をしていた。
営業を開始すると、様々な人から声をもらう。
「君のサービスが久々に受けれて嬉しいよ!」
「やっぱりあなたのアルコールのセンス抜群ね!またお願いするわ!」
「本当に良く気がつくよね、君がいるとイライラすることがないから助かる。」
ゼリオの姿を、熱い視線で見ていた女性がいた。
「素敵。」
その女性に店長はため息をしたのだった。
営業ピークを過ぎた頃、テーブルからお呼びが入る。
「「「ゼリオさん!」」」
「来てくれたんだね。」
ジョナサン、ネビル、ネイサンの3人組であった。
「行くと約束しましたから!あの〜1番手頃なステーキ3つお願いします。」
「好きなのを食べるといい。今日は私の奢りだ。飲んで食べてくれ。」
「「「まじっすか!?!?」」」
「その代わり、この前見たものは忘れてくれ。」
「「「もう忘れました!」」」
たらふく食べ、たらふく飲んだ3人は、楽しそうに帰って行った。
「ゼリオくんも人に好かれるタイプだね。」
褒めているはずの店長は、ため息をついた。
営業が終わると、店長は嬉しそうにする。
「ゼリオくん、請求書だ。」
「980ポンド!?」
「食べっぷりよかったからな!これでも安くしたんだぞ!」
笑顔な店長は、ゼリオの肩を叩いて手を差し出した。
「給料から引いてもらえますか?…」
すっかり意気消沈したのであった。
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