ノスタルジー編01
「おはようテイラー。」
ゼリオは爽やかな顔をしていた。
「良かった!」
テイラーはゼリオに抱きついた。
寝起きの良さに忘れていたことを思い出す。
「悪夢は!?!?」
「消えたみたい。神父様のおかげよ。」
「無事、悪魔は消えたみたいだ。一時はどうなることかと思ったよ。よかったよかった。」
「もう、診察も必要なさそうですね。よかったです。」
「皆さんありがとうございました。」
深々と頭を下げた。
テイラーの車に乗って帰っている途中、ゼリオが突然、慌て出した。
「テイラー、仕事はどうしたんだ!?」
「有給もらってるの。ずっと溜まってたから使ってやったわ!」
「ごめん。ありがとう。」
「自分のために有給とったのよ!だから気にしないで。それにしても顔色すごく良くなったね!」
「なんだか棺から出てきた時みたいにスッキリしてるよ」
笑いながらゼリオの顔を見ると、まるで別人に見えた。
ゼリオは真剣な顔になり言う。
「あの時、過去の自分を追いかけていたのだと思う。君の言う通りだった。」
「ううん。いいの。その顔をまた見れて嬉しい。」
テイラーは涙ぐんでいた。
「また、やり直したい。また、一緒に居たい。」
「えっ、別れてたつもりだったの?私はそんなつもり全然無いよ。」
涙を拭きながら笑う。
「君は本当に素敵な人だ。」
ゼリオも涙脆くなったのか、涙を拭いた。
「ねぇ、昔のゼリオの話を聞いてもいい?なんだっけ、権力?持ってた頃の!」
少し悪い顔しながら聞いた。
タジタジな顔しながら
「いいよ、お貴族様だった頃を話そう」
と言うのだった。
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