悪夢再来編04
「神父どうされたのです!?」
椅子に座った神父にテイラーが質問した。
「あの名達を口にすることはあり得ない。」
「何故ですか!?」
「あの名達は第一階級の悪魔だ。」
リーンが口を開く。
「最高位ってことですよね?」
神父は汗を拭いて頷いた。
「最高位だからまずいんですね…」
テイラーが声にした途端
「違う!!」
「「!?」」
「奴らは序列に厳しい。だから、最高位の悪魔の名を7人も口にしたのがまずいんだ!」
「最高位より上の悪魔ってことになるんですか!?」
リーンもまた、恐怖した顔をしていた。
「そうなのかもしれない。口にした7人がどんな悪夢かわかるか?」
テイラーとリーンは首を振った。
傲慢のルシファー
憤怒のサタン
嫉妬のリヴァイアサン
怠惰のベルフェゴール
強欲のマモン
暴食のベルゼブブ
色欲のアスモデウス
「七つの大罪だ。」
神父は考え出した。
「考えられるのは、序列を無視する新しい世代の悪魔。それか、第一階級より上の悪魔…」
「そんなことより、ゼリオはどうなったのですか!?」
テイラーが心配していた事を聞いた。
「わからない。が、今眠っているって言うことは、悪魔は姿を消したのかもしれない。
奴には目的はなかったように思えたからな。」
「目的ですか?」
「悪魔は人の呪いのような物で人に取り憑く。
呪いをかけた人の願いを叶えるのが悪魔なのだ。
だが、あの悪魔は我々を欺こうともせず、要求することも無かった。」
「たしかに普通に会話しているようでした。」
リーンは頷いた。
「目的も無く、上位を敬わない悪魔が存在すれば、まさに今時の若者ですね。」
「そうであってくれと神に願う。地獄も若者に振り回されるといい。」
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