不協和音編05
「あ゛あ゛あ゛ぁ うっっ」
目覚めた直後、昨晩食べた物を戻してしまった。
「何故だ…治ったはずじゃ… ゴホゴホ」
体中は汗だらけ。悪夢に侵されている間、暴れていたのか、ベットのシーツと掛け布団はひっちゃかめっちゃかになっていた。
ゼリオは虚ろの目をしながら立ち上がり、ソファに倒れ込む。
「今になってなぜ……」
何もする気が起きず、出勤時間を向かえた。
「どうした?顔色悪いぞ?」
店長が話かけて来る。
「ちょっと体調悪くて…」
店長は周りに気を配り、今度はコソコソ話をかけて来た。
「昨日の力のせいか?そうであればすまない。
今日は休んだ方がいい。なんとかするから」
「いえ、大丈夫です。」
店長の心配をよそに、良くない状態で営業を開始するのだった。
「おい、今日のあの人、態度悪いな。どうしたんだ?」
常連のお客さんからクレームが入る。
「なによ、聞いてるのにシカトなんて。失礼しちゃう。」
動画について話かけてきたお客さんに対しても態度を悪くしていた。
そんな日が3日続いたのだが、遂に店長から注意が入る。
「どうしたんだ、君らしくないじゃないか。
治るまで休んだ方がいい。その方が店のためにも君のためにもなる。特別に有給つけるから。」
ゼリオが働いている店は高級店。さすがに店長も見過ごせなくなっていた。
家に着くと、自分に治癒魔法、解毒魔法かける。しかし、体は元気だが心が病んでいる。
『何故、悪夢が再発した?』
それだけを考え、再発した日以降、寝れていなかった。
ふと、バッテリーが切れているスマホが目に入る。
充電し、スマホを起動すると、着信とメッセージが入っていた。
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