魔女絵の謎編01
ゼリオの仕事が休みの日、テイラーは仕事終わりにアパートを訪れていた。ソファに座るなり、魔女の絵について話を始める。
「バステトはラーの目とされていて、人間を罰していた神じゃない?この魔女の絵は、イブがバステトに罰せられていることを表現しているのかな?」
ゼリオはコーヒーを淹れながら話を返した。
「実際のイブも禁断の果実を口にして神から罰せられてたよね?」
「そう、楽園からの追放。もし、バステトに罰せられていたとしたら何をしでかしたんだろう。」
「いちじくの葉が1枚だけだと寒いから、全部取って洋服にしたのかも?」
※アダムとイブはいちじくの葉で下を隠していたとされている。
「たしかにそれは大罪ね。」
テイラーは微笑んだ。
コーヒーを渡し、ゼリオもソファに座り言う。
「アダムとイブの話はユダヤ神話で、バステトはエジプト神話だから、この絵にバステトは関係なさそうにも思えるけど、どうなのかな。」
「コーヒーありがとう。そうとも限らないと思う。バステトはギリシャ神話でアルテミスとも言われていたみたいなの。一柱の神の話に様々な神話や宗教が関わっていたりするから、関係無いとは言えないと思うの。」
「そうか、だとするとバステトってこともあり得るんだね。罪か…」
2人はコーヒーを啜る。
コーヒーを置いたテイラーが口を開く。
「不思議なのは、どっちの絵にもアダムの描写が無いの。」
「それはイブを消すことによって、リリスを取り戻す描写を書きたかったからアダムが存在しないんじゃない?」
※骨とリングの謎編04
「えぇ、その説で言うと【リリス絵】のイブは、ふくよかで元気に見えるけど、蛇にトグロを巻かれて危険な状況を表しているとも言える。
そして、【魔女の絵】のバステトによって裁かれ、イブは消された。」
「蛇はイブのことをよく思ってなかっただろうし、つじつまは合うと思う。」
「けど、イブを消してリリスを取り戻したいって思っているのはアダムのはずよね?だとしたら、この絵の物語は中途半端になってしまわない?」
「アダムの描写がある絵があるかもしれないってこと!?」
「そう!それがあったとしたら、アダムの描写からrib wreathの伝承していることが、はっきりするかもしれない!」
2人はジョン・コリアの作品を見漁るのだった。
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