街に暮らす編01
「おめでとうございます。編入テストは合格です。来週から通えますので、準備をしといてください。」
「よかったです!先生は来月くらいから大学の専任になられるんですよね?」
「はい、それまでは火曜日と金曜日に授業を担当します。」
「私もその間だけ、火曜と金曜は大学に通い、他の日は病院で実習させて頂けませんか!?」
ジュリマックから基地に来ると連絡があった。
「よぉ!元気にしてるか?」
「えらく上機嫌だね。」
「まぁな。今日はリフォームのために来た!」
「リフォーム!?ここを??」
「そうだ。新しくやりたいことがあってね。」
ゼリオも強制的に片付け要員となった。
「こりゃあ、完成まで数ヶ月かかりそうだ…」
自分で揃えた趣味の数に驚愕している。
「本当に部屋の半分の大きさを片付けるのか?」
「それぐらい必要なんだ。」
「なにを企んでいるのやら…」
「できるまでのお楽しみだ。」
片付けを進めている時、ゼリオは聞きたかったことを聞いた。
「なぁ、ジュリ。rib wreathをどうやって知ったんだ?」
「あれ、言ってなかったっけか?」
「聞いてない。」
「悪かった。親父のこれで知ったんだ。」
ネックレスとして付けていたドッグタグのケースを外し、裏面を見せた。
【真実の目を使え】
「親父に良く言われてた言葉だ。
死んだ時、これだけは回収できたらしいんだが、これが鍵になっていた。」
「鍵?」
「あぁ、親父の遺品整理をしてたら変な箱をみつけてな、その箱にギミックが施されているのを見つけたんだ。このドッグタグをはめると、開く仕掛けになっていた。その中には、手紙と鍵と地図が入っていて、手紙には、こう書いてあった。」
【息子よ。お前の役目はrib wreathを知ることだ。
奴らは世界に潜んでいる。世界を知れ。
世界を知ったお前の成長を期待している。】
「地図にはこの基地を記してあって、鍵はこの部屋のものだった。」
「ここは親父さんが作ったとこだったのか」
「あぁ、そうみたいだ。それから俺が改造したけどな。
今日はそろそろ終わりにしよう。」
「また来週に来る。それじゃあ。」
荷台から荷物がはみ出るほどいっぱいになったタンドラーで帰って行った。
「ぐちゃぐちゃじゃないか…」
基地に戻ったゼリオは、2階からの景色を見て、呆れていた。
1週間後に来たジュリマックが驚いていた。
「おいおい、どうやって片付けたんだ!?」
「コツコツ片付けたんだよ。後は荷物を車に乗せるだけだ。」
「助かった。すごい広く感じるな!」
「ここを貸してくれたせめてものお礼さ。
明日、ここを出て行くよ。」
「そうなのか!?」
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