リリス絵の謎編04
夜、約束通り電話をかけた。
「もしもし、もう食事は済んだ?」
「えぇ、帰り道で済ましたわ。美術館はどうだった?」
「リリスを観る前に美術館からReleaseされるとこだったよ。」
「なにそれ、追い出されそうになったの?」
「あそこでサングラスは変だったみたい。」
変装目的でかけていたサングラスによって、警備員に声をかけられていたのだ。
「確かに絵を見るのにサングラスは変だわ。」
と、クスクス笑った。
「サングラス外したけど、大丈夫だったよ。
もう普通のイギリス人に見えるらしい。」
電話越しに笑みを浮かべ、テイラーに送った写真を見るように伝えた。
【リリス】と【魔女】
データを開いたテイラーに言う。
「どっちも同じ女性に見えない?」
「確かに同じように見える…」
「ネットでジョン・コリアの作品を探したけど、他の作品でこの女性はいなかったよ。」
「マリアンが、リリスと魔女を描いたとすると、
魔女にも何かメッセージがありそうね。
女性はイブで、蛇がリリスだとしたら、猫も誰かを示していることになるわ!」
興奮気味のテイラーにゼリオが冷静な声で話す。
「彼らは何者なんだろう。」
「私達の推理が正しければ、彼らはrib wreathのメンバーってことよね?」
「彼らがメンバーであれば、鬱になったマリアンが描いてしまったリリスを、ジョンが回収したと言えば辻褄が合う。」
「そうよね、マリアンは病死ってなってるけど、ジョンが組織の漏洩を恐れて殺したのかも。」
「けど、rib wreathのメンバーとして絵を回収したのに、息子から漏洩されるようなことはしないんじゃないか?」
「そうね、私達はrib wreathについて調べて来たからわかるけど、そんなヘマはしないと思うわ。」
「そこなんだよ」
「え?」
「それほどまでに隠されている組織なのに、ジュリは何故、rib wreathを知っていた?」
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