刑務所編03
厳戒なセキュリティーの博物館に侵入した違法移民へ、興味が湧かないわけがなかった。
ゼリオは毎日のように絡んで来るギャングに、
魔法で奴らの腸に空気を入れ、無限放屁をさせたり、
服と乳首との摩擦を増やして乳首殺しをしたり
得意のイタズラで撃退していた。
ベックスターからギャングについて聞いたので、避けていたのだが、
行き詰まっていたこともあり、結局Rancherというギャングに入ることにした。
Rancherのボス、ボマー
「ようこそゼリー。これからは俺らがファミリーだ、裏切りは死に値する。覚えておけ。」
その日の夜、
「ゼリオ、やばいって!、なんでギャングに入ったのさ!、あんだけ危険だって言ったのに!」
ルームメイトに、ギャングに加入した事を報告すると、声を潜めながら怒って来た。
「大丈夫、彼らを利用するのさ」
運動時間になると構成員はどこからともなく集まりだし、集会が始まる。
なにをするわけでもないと思っていたが、意外とやることは多かった。
集金、警察官への賄賂。博打や、電子機器、刃物などの密輸。他のギャング派閥への牽制など
「ゼリー、お前は密輸が得意そうだ。かくれんぼは得意なんだろ?。おい、グノリスこいつに仕事を教えてやれ。」
「わかりました、ボス」
なにやら目で会話をし、ニヤニヤしながらこちらに近づいて来た。
「やぁゼリー、俺はグノリス。早速だが、お前の仕事を教える。」
挨拶も早々に説明し始めた。
「昔は面会の時に物を流してたんだが、今はもう時代遅れ、今はこれさ。」
ドローンを取り出す。
「今はこいつで物を運ぶのよ。物の手配と入手は俺の仕事。ここからがお前の仕事よ。良く聞け? 」
グノリスはゼリオの肩に手を回した。
「牢と運動場の出入り際、お前が指示された荷物を運ぶんだ。ただの運搬係さ、簡単だろ?」
「外に隠しておけば良く無いか?」
と聞くと
「雨が降ったらまずいんだよ、それに電子機器は充電が必要だ。薬切れも辛れーしな。
とりあえずこれが最初の仕事だ。」
荷物を渡され、どこかに消えてしまった。
牢屋に戻る時間
「あいつどうやって持ち込むんですかね。
絶対見つかりますよ。見つかったら袋叩きにしてやりましょうよ。」
「あぁ、落とし前つけさすさ、1番難しい仕事だって知らずに、哀れなやつさ。」
「でもいいんですか?ボス。あいつの荷物にはスマホ3台とパソコン2台が入ってるんですよね?なかなか貴重品ですが…」
「ありゃぶっ壊れたジャンク品さ、それにあの量じゃあ、隠すのも難しい。どんな手を使うか見ものだな、ピンクパンサー」
次・次・次
監視の身体検査が次々と行われていく。
「見つからないようにすればいいんだな。」
そんなことは魔法を使えば簡単なことであった。
難なく牢に戻ったゼリオは早速荷物を開けてみた。
「なんだよこれ。また奇妙な物だなー。」
いじっていると下のベッドから
「タイピング音!?!?」
と恐ろしい速さでのぞいて来た。
「ジーーーザス!!!!ここで君に出会えるなんて!! アメーーージング!!!!」
「落ち着け!ベックスター!騒ぐな!!」
「そうだね!!今はこの子達の安全確保が第一優先だ!!」
目をバキバキさせている。
「ベックスター、これがなんだか知ってるんだね?」
「あたり前さ!これは僕が1番愛している物さ!」
尻尾を大きく振っているようなベックスターに荷物を預ける。
「CPUがイカれてるな、なら!」
といってベット脇から工具を取り出し、いじり始めた。
「これでよしっと」
PC1台とスマホ1台を犠牲に、PC1台を復活。
スマホ1台を犠牲に、スマホ1台を復活させてみせた。
「なぁベックスター、やつら充電が必要とか言ってたんだけど」
「充電??普通なら食堂係りの囚人に賄賂を渡して充電してもらうのが鉄板なんだが…
こんなこともあろうかと、電気を引っ張っといたんだ!さすが俺!!」
「ベックスター、君も立派な犯罪者だよ。」と苦笑いをする。
「直した代わりにこのPC使わせてよ、君にはスマホの方が扱いやすいと思うしさ。」
「ああ、いいけど、スマホの使い方教えててくれよ。」
「本当に知らないんだね、いいよ、教えよう!」
このスマホとの出会いがゼリオに大きな影響を与えた。
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ボマー→マ・ドンソクさん
グノリス→カマイタチ 山内さん
のイメージで書きました。