魔法のルーツ編01
日曜日の昼下がり、ゼリオとテイラーは秘密基地にいた。
「魔法とは[魔力の性質][イメージの具現化]の相性で起きた事象のことを言う。けど、器がなければこの事象を起こせないんだ。例えば…」
暖炉を指差した。
「器は暖炉、魔力は薪、イメージを火だとすると、暖炉に入れてある薪に、火を灯すことで炎を生み出す。これが魔法となる。
けど、これは極端な話で、人それぞれ器も魔力もイメージも違う。だから同じ魔法は存在しないんだ。」
「なるほど…私も感じられるようになる?」
「手足を使うのと一緒で、本能で感じとることができるはずだから、今なら徐々に分かると思うよ。」
「わかった!がんばる!魔力って使ったら回復する?」
「魔力は回復することは出来ない。
生まれ持った器分の魔力しか使えないんだ。」
「そしたらすぐ魔力が無くなっちゃうんじゃ…」
「器の大きさは個人差もあるけど、大抵は無くなることはないよ。」
「ゼリオはたくさんの魔法が使えるから大きい器なんでしょー?」
「自分の器を感じることができないからわからないんだ。」
「アーロン王、ゼリオ様は魔法を使えません。」
「そんなはずないだろ!」
「もう、魔法を使えて当たり前の歳ですが、魔法はおろか、器の認識すらできていないのです。」
「なんだと?ゼリオを呼んで来い!」
「ゼリオ、お父様に怒られたのだって?」
「はい、母上。魔法が使えない私が悪いのです。」
「あなたならきっと使えるわ。特別な子だもの。
がんばっ、ゴホゴホ」
「大丈夫ですか!?母様!お体に障ります。寝室にお戻りください!」
「えぇ、ありがとう。あなたを愛してるわ。」
「ありがとうございます。母様。」
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