番外編 ジュリマックと言う男
彼の父は、【戦車のマクラーレン】と呼ばれていた。
戦車のごとく敵を薙ぎ倒し、マクラーレン(スポーツカー)のこどく素早いことからこの異名がついた。
数々の戦場で戦い、戦果を上げていた父だが、ある時、戦死の連絡が届いた。
敵からすると悪魔である父の亡骸は、持ち帰られてしまったと説明された。
「親父、亡くなって何年経つっけか。気づけば俺も軍人になっちまったよ。まぁ、親父みたいに戦場じゃなく、事務所作業だけどな。おっと、そろそろ戻らないと。そんじゃまたくるぜ。」
「ジュリマック大尉!射撃教えて下さい!」
「いいだろ、まずあの的を撃って見ろ。」
パンパンパン
「いい腕じゃないか、まぁそうだな〜こうだよこう、こーゆー感じで、そうそう」
「全然わかんないっす」
「あー、とりあえず見とけ」
パンパンパン(全てど真ん中に当たる)
「って参考にならないですよ!ハンドガンを片手で真ん中ってありえないですよ!」
「やめとけ、やつの腕は確かだが、教えることに関しては脳筋だ。」
横からウィリアム少佐が口を出してきた。
「フィーリングタイプなのよ。ごめんね。ウィリー、教えてやってよ。」
「あの〜」
なにやら慌てて、部下の1人がジュリマックに話かけて来た。
「国防相がお呼びです。」
「んだよ、わかったすぐ行く。」
射撃を教えてもらっていた軍人が、ウィリアムに恐る恐る聞いた。
「少佐、ジュリマックさんって何者なんですか…」
「やつはここでは大尉だが、本来なら少将くらいにはなっているやつさ、鼻が効くとかで、結構勲章ももらってるし。」
「なんで昇進しないんですか?」
「現場がいいんだと。それにやつはタイフーンにも乗れるんだぜ?」
「えっ、戦闘機ですか!?」
「あぁ、色んなとこに所属してるみたいで長官やら、キャプテンやら、大尉って色んな風に呼ばれてるよ。」
「忙しそうですね…」
「いや、なんかそんな感じしないんだよな〜」
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