仕事編04
「これを見て!」
ガレージに頻繁に通うようになったテイラーが、ある写真を取り出した。
その写真には彫刻を施された石が写っていた。
「この絵がどうした?」
「何に見える?」
「両手の指で指輪を拾おうとしている絵?」
「私もそうだとは思うんだけど、研究者は色んな見方をするの。
これって指で肋骨のような形を表してるように見えない?」
「さすがに強引じゃない?」
「けど、これ、指輪みたいなやつ」
胸骨に当たる部分に描かれたリングに指をさしながら話した。
「リングってリースとも言えるでしょ?」
ゼリオは少し考え、口にした。
「rib(肋骨) wreath」
「強引だけど、無い話じゃない。
学生の頃、見方の1つとして考えたの。
けど、卒業論文にはなり得なかったわ」
と、whyのポーズをとっていた。
「何故これを研究に?」
「研究内容をどうするか教授に相談したら、この写真を渡されて、これを研究してみないかって提案されたの。
この石は、教授がいたチームが発掘した物で、いざ、調査しようとしたところ、強制的に石も、資料も国から没収されたと言っていたわ。色んな理由をつけてきてね。
この写真だけは隠し持って調査を続けたらしいけど、結局なにも掴めなかったみたい。
それで、私であれば何かわかるかもと思ったらしいわ」
テイラーはニコッとこちらを見て
「約束よ?トリックを教えて」
「これが本当に手がかりだと決まった訳じゃないじゃないか」
「そうだけど…
もう、写真だけじゃ、できることはないわ」
「この手のことに詳しい友達がいるんだ。」
「え?」
「久しぶりって、なんだよ隣の美人は!
あはーん、さすがゼリオだ」
「そんな関係じゃないよ、ベック。
こちらはテイラー、こちらベック」
それぞれ紹介した。
「そのカメラの画角、PCを使っているのかい?」
「よくわかったね。買ったんだ。」
「なに使ってるんだい?」
「最新のMacBookAirだよ」
「○€%〆●▲\$☆!?」
「「落ち着いて!!!」」
やっと落ち着いたベックは本題に入った。
「挨拶が目的じゃないでしょ、なにを調べてほしいんだい?」
「これを調べて欲しいんだ」
カメラに写真を映す。
すると、ベックの様子がおかしい。
「どうしたベック?」
「なぜ、君がこれを持っている?」
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