出所編02
「あなたの症状からして、睡眠障害ですね。過度なストレスによるものでしょう。
カウンセリングを週一で受けてください。
薬を出しますので、服用してください。
今日は以上になります。」
「ありがとうございました。」
『研究と調査でほとんど徹夜だったしな、少し体を休めなきゃ…』
テイラーは、カールに事情を話し、1日、休暇をもらうことになった。
『休みとったのに、なんで来てるのやら』
心で苦笑いをした。
棺に浮かんだ文字は、博物館に戻された頃には消えており、通っても無駄足なのを理解してても、彼女は足を運んでいた。
「おや、今日はお早いですね。
週一でいらっしゃっるようになってから、寂しく感じでおりました。」
「モーガンさん、こんにちは。
最近忙しくて…今日は休みをとったんです!」
「そうですか。何やら乱れておられるようだ。」
『えっ、生理事情がバレてる?なはず、髪が乱れてる?それとも服??』
髪と服を整いはじめた。
「いやいや、今日もお綺麗ですよ。
なに、なにか雰囲気がおかしく感じましてね。」
「あっ、わかりますか?ははは
ちょっとストレス性の病気になっちゃったみたいで…全然ストレスに感じてなかったんですけどね…」
かっくしと顔を落とした。
「そうなのですか。それは心配だ。
どうです?お休みであれば、私の部屋でお茶を飲みませんか?」
モーガンは立派なティーセットを出し、紅茶を彼女に手渡した。
「美味しい!こんな美味しい紅茶初めてです!」
「私は紅茶が趣味なんです。そう言って頂き光栄です。」
紳士はカッコよく微笑んだ。
「この部屋なにもないでしょ?」
「はい、館長室ってアンティークがいっぱいあると思ってました。」
「私は紅茶を飲む時は、神聖な気持ちで飲むのです。その時は全て紅茶に集中したい。
だから余計な物を置かないのです。
今日みたいに、あなたのような素敵な方と飲む紅茶も、すごく好きですがね。」
「モーガンさんは本当にかっこいいです。」
「それはそれは、ありがとうございます。
紅茶はストレスにとてもいい。
病気が良くなることを願っております。」
「ん〜〜〜良く寝たぁ、あれ??」
その後も話は弾んでいたが、話の途中でいつの間にかソファに横たわり、寝てしまっていた。
「モーガンさん!?」
そこにモーガンの姿は無かった。
モーガンが、かけてくれたであろう毛布をたたみ、立ち上がった。
テーブルに手紙が置いてあるのを見つけた。
「私は用事があるので失礼します。
お気をつけてお帰りください。お大事に。」
心が温まる感覚がわかった。
『気分がいいわ!なにか美味しい物食べに行こう!』
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