黒幕編06
「ジュリ!どうした!?」
ゼリオが駆けつけると、ジュリマックは紙を見ていた。
「これを見てくれ。」
ジュリマックは紙に書かれた1つの名前に指さし、ゼリオが口にする。
「ジョン・コレア?」
「ジョン・コレアは目の後継者だったんだ。
そして、ハクスリー 家は後に神と呼ばれた一族で、マリアンとエセルは記憶を見たんだ!」
「目の後継者??記憶??何を言っている!?」
「説明している暇が無い!テイラーが拐われたかもしれないんだ!」
「どう言うことなんだ、本当に気が狂ったのか!?」
「俺を信じてくれ。」
ジュリマックとゼリオは車に乗り込み、ジュリマックは運転しながら説明を始めた。
「順を追って説明する。その紙は家系図みたいなもので、プロビデンスの目の後継者が記されている。1番下は母親の名だ。」
ゼリオはその紙に目を通すと、知った名が目に入る。
「エムリス・マルジン!?」
「やっぱりお前が…」
ジュリマックは混乱を抑え、説明を続けた。
「箱には記憶が入っていて、神の一族に記憶が継承されるようになっていたんだ!」
「どうしてそんなことをする必要がある!?」
「神判を神の一族では無く、希望の子に委ねたんだ。」
「待ってくれ、そもそも神の一族ってなんだ!?
希望の子!?」
「神の一族は、フリタニア人。希望の子はプロビデンスの目を継ぐ者だ。おそらく俺は両方持っている。」
ブィーンブィーンブィーン
直後ゼリオの電話が鳴り、
「また後で、掛け直します。」
と言うと、
「シェリルがどこかに消えてしまったんだ!」
チャドから声が響いた。
ゼリオとジュリマックは顔を見合わせ、行き先を博物館からチャドの家へ変更したのだった。