MAP POINT編04
「ここは12世紀頃に建てられた教会よ。」
「なんて素晴らしい祭壇なの!?」
礼拝堂に入ったテイラーは、目を輝かす。
『ここにも特に何も無いな。』
ゼリオは周囲を確認し、手がかりを探っていた。
「こちらに来て。」
クラリスに案内された2人は、イエスキリスト像の前に立ち、
「この顔は痛みと憐れみを表しているの。目を合わせながら動いてみて。」
と言い、3人で動き始める。
「え、動いているのに目が合う…」
「像は動いてないはずなのにね。」
「このイエス様は、地元で奇跡の十字架と呼ばれているわ。次はこっち。」
「これは…」
そこにあったのは、おびただしい数の人骨。
「村の言い伝えだと、大昔に貴族の弾圧で犠牲になった人みたい。」
「ゼリオ、ここ見て。」
テイラーは、納骨場所の入り口上を指差した。
【Was Ihr seid, sind wir gewesen /Was wir sind, werdet ihr werden】
【あなたが何であるか、私たちはそうであったのか /私たちが何であるか、あなたはなるでしょう】
「どう言う意味なんだろう?」
「私はなんだろう。私達に何があった。私達は僕だ。僕は……
クラリスは語り始めた。
「結局、先に死ぬのは弱い人間。」
多くの骨を見つめ言う。
「私はこの言葉を、後悔/希望だと思うわ。人間は誰もが強くなれるもの。」
「クラリスさんは元々強いような…」
テイラーはボソっと呟いたのだった。
一通り見学を終えたゼリオは、地図の印がsix deadとbbに繋がったことで、ギャングに手がかりを見出した。
「ここはレオの故郷ですけど、あなたも昔、来ていたのですよね。良ければbbの別荘を見せて頂けませんか?」
「ちょっとゼリオ!」
テイラーは、唐突な発言に焦り出した。
「ごめんなさい。私の父が亡くなって、取り壊してしまったの。」
「そうですか…ちなみに、six deadと bbは、どのような関係なのですか?」
「私達と抗争していたのはRancherだけど、six deadとはお互い関わらないようにしていたわ。でも結成当時は仲がよかったみたい。」
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