MAP POINT編03
ストリートアートの件で電話をしたセインは、レオに話かけた。
「なんか、僕の実家の前に来たよ…。」
「なんだって!?あいつ、俺らのドキュメンタリー映画でも作るつもりなのか?」
「シェリルは何者なのですか?」
ゼリオが質問する。
「わからない。それに、なにから守ればいいのかもわかないしな。」
ロブソンはサングラスを拭き、掛け直した。
「それをあなたは信じたのですか!?」
「ああ、いいじゃないか、使徒っぽくて。」
タバコに火をつけた。
2人は顔を向かい合せ、テイラーが違う質問をする。
「なら、あなたの一族の伝承を詳しく教えてくれますか?」
「そんなの知らない。親父が言ってただけだから。でも、最高にイカしてると思わないか?」
タバコの煙を吐いた。
テイラーにコソコソ話をする。
「何もわかって無いじゃないか。信じれると思う?」
「難しいわ。だって彼、右手がうずく系だと思う。」
テイラーは先程の震えを返せと、怒りが込み上げるのだった。
「お話しありがとうございます。今日は帰ります。」
ゼリオとテイラーはそそくさと、その場を後にした。
「もっとかっこいい人物だと思ってたよ。」
ゼリオが話をすると、テイラーも
「あれが厨二病っていうのよ?」
と、イライラした様子だった。
次のポイントへ。
「久しぶりです。」
ゼリオは笑顔で手を差し出すと、
「久しぶりね。」
女性は手を無視し、ハグをした。
『誰!?』
そんな顔をしているテイラーにゼリオが紹介する。
「この方は、クラリス・オートランド。b bのボスだよ。」
「えええぇ!?!?」
本日2度目の大声をあげたのだった。
「素敵なとこですね。」
落ち着いたテイラーは、景色を見ながら悟りを開いたかのように話かける。
「えぇ、私も久しぶりに来た。あの頃と変わらない葡萄畑に夕日だわ。」
そこはチャペル セイントセバスティアン。
地図に印されたポイントがアルザスだったため、事前に連絡を取り、クラリスが案内をしてくれることになっていた。
「どうしてここに?」
「調べ物をしてまして、ここに手がかりを探しに来ました。」
「手がかり?まぁいいわ。教会には話をしてあるから中を見てみましょう。」
チャペル セイントセバスティアン
1 Ldt Chapelle Saint-Sébastien, 67650 Dambach-la-ville, フランス
ここのベンチで、レオとクラリスは初めての白ワインを飲みました。