刑務所編09
『Rancherの連中ならなんとかできる。だが、six deadを止めることはできない。魔法を使うしかないのか。』
現場へと走るゼリオは、頭を回転させていた。
『地震でも起こせば、暴動も止まるか?』
そんなことも考えていたが、現場に到着すると、既に血が流れていた。
血を見たゼリオはとっさに
「やめろ!!」と叫んだ。
同時にもう一つ、
「やめろ!!」と声が響く。
「「「ゼリオ…」」」
Rancherはゼリオの声に、手を止めた。
six deadはもう一つの声に、手を止めたのであった。
そしてsix deadから声が届いた。
「「「ボス??」」」
慌てふためいた彼らの目線にはケインがいた。
暴動が収まった現場に、一斉に武装した看守が雪崩混み、その場にいた全ての者を拘束した。
「ちゃんと訳を話ます」
ゼリオに約束をし、連行されて行った。
ゼリオとケインは、監視カメラの映像と、看守からの証言もあり、暴動を止めたとして、懲罰房行きもなく解放された。
『クッソ、なんであいつ元気になってやがる、しこたま薬を入れてやったのに。計画が全て台無しだ』
牢の中で怒り心頭にしていたのはケインの兄、グリムスであった。
『このままではファミリーに殺される』
怒りと共にグリムスは怯えていた。
『このまま死ぬんだったら他のファミリーに入ってかくまってもらうしかない。これだけの薬がありゃあ、大喜びで入れてくれんだろ』
グリムスは今回、被害が無かったbbに薬を持って、足を踏み入れた。
「レオ・ベルナールさん、どうか俺をbbに入れてくれ。これを持ってきた!!
six deadが仕入れた最高級品さ!!」
レオはその薬を受け取るやいなや、グリムスの口へねじ込んだ。
「これが高級品だと?ただの塩じゃねえーか
ふざけたマネしやがって」
「もごもごもご」
『そんなはずじゃ!?』
その日以降、グリムスは姿を消した。
「久しぶりケイン」
「お久しぶりです。セインと呼んでください」
お互い和かに挨拶を交わし、
ベンチに腰掛け、セインは話始めた。
「six deadのボスは私の父なのです。」
『!?』
「深くは言えないのですが、僕は、ある人に会うためにこの刑務所に入りました。元々は兄の仕事だったのですが、
兄は仕事を果たさず、問題ばかり起こしていました。
父は兄を身限り、僕を刑務所に送り込み、ここのボスにしたのです。
それを良く思わなかった兄が、僕に薬を使かうようにしむけ、中毒になってしまった僕に強制的に、薬を入れていきました。」
「それであの様な姿になってしまったんだな。」
「はい、そして兄はゾンビと化した者にボスは相応しくないと、次第にファミリーを仕切ったのです。」
「元気になっている姿を見てファミリーは戻ってこなかったの?」
「ファミリーはゾンビと化しているはずだと思い込んでいたのと、仕切っていた頃の僕と比べると、かなり雰囲気がかわったので気付けなかったのだと思います。兄を除いては…
Rancherといる僕をたまたま見て、口封じのため、適当な嘘をついて暴動を起こしたのだと思います」
ゼリオの前に立ち、
「すみませんでした」と深々と頭を下げた。
ゼリオはいつもの優しい顔で答えた。
「そういうことだったんだな、君の力になれてよかった。」
その言葉にセインは顔をあげた。
こうして騒動は収まったのであった。
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グリムス→若いジャスティン・ティンバーレイクさん
レオ→キアヌ・リーブスさん
のイメージして書きました。