血統編02
「ジュリマックさん。何を調べてるんです?」
「ちょっとな。」
ジュリマックに話かけた部下が、資料を覗く。
「テロ事件ですか?」
「あぁ。大規模なテロが起こり得る可能性と、対策を考えてたんだ。」
「テロって宗教絡みが多いですよねぇ〜。」
部下は、ジュリマックが取り出した資料をあさって見る。
「そうだな。悲しいことだ。」
「昔の魔女狩りなんかも、言ってしまえばテロ行為ですよね。」
うざったく感じたジュリマックは、部下を促した。
「仕事に戻らなくていいのか?」
「あ、やべ!失礼します!」
去り際、部下はもう一つ、話を置いて行った。
「ペストも神によるテロだと思いません?」
「んなわけあるかっ。」
ジュリマックは、資料に向き合ったのだった。
ブィーンブィーンブィーン
「おう、どうした?」
「ジュリー、今ゼリオと一緒なんだけど、これから会える!?」
「今は仕事中だ。またカメラ通話で話そう。」
ジュリマックが電話を切ろうとしたところ、
「あの箱のことなのよ!」
という言葉に、話を聞くのだった。
ゼリオ、テイラーはジュリマック家のガレージ
で、ジュリマックと落ち合った。
「忙しいのにごめんなさい。」
「いいんだ。それで箱がどうしたって?」
「あなた、人を見る目がすごいけど、プロビデンスの目を持ってるんじゃないの?」
テイラーは、プロビデンスの一族について話した。
「そんなの有り得るとしたら、魔法じゃないか。
俺には魔力が無いんだろ?」
ジュリマックは、ゼリオの方を向く。
「君には全く感じないよ。」
ジュリマックは、だろ?と言わんばかりの態度を取った。
「じゃあ、あの箱は誰の物なの?」
「それは言えない。」
「もしかしたら、テロ計画を防げるかもしれないのよ!?」
「これは俺個人の問題なんだ。」
「わかった。もういい。」
テイラーが帰ろうとする。
「待って、テイラー。」
テイラーを呼び止め、ジュリマックに話かける。
「ジュリは私を信じてると言ってくれたよな。
私達だって君を信じてる。君にも事情があるのを理解するよ。」
ゼリオとテイラーは、ガレージから出た。
「待ってくれ。わかった、教える。ついて来てくれ。」
2人はジュリマックの家へと通された。
「これはいったい……」
「なんなのこれ……」
世界地図がそこら中に貼られ、沢山の印がされている。
「母親は何かを探していた。見つからなかったようだがな。あの箱は、母親の物だ。」
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