悪魔追究編02
「すごかった。魔法使ったの?」
テイラーはゼリオの上に覆いかぶさり、キスをしながら話をする。
「僕の実力だよ。まだ君を愛したい。」
「へへ、愛して欲しいなぁ。」
「おいおい、2回戦目始まったぞ。」
「ゼリオさん只者じゃないな。」
「エロ過ぎるぜ。」
3人の隣人は、壁に耳をつけて聞いていたのであった。
「「「俺達虚しいな。」」」
力尽きた2人はそのまま寝落ちしてしまったが、ゼリオの寝言にテイラーは目を覚ます。
「ゔぅ、ゔぅ、ゔぅ」
『悪夢!?けど、それ程ひどくも無さそうだけど…』
「ゔぅ、ゔぅ、ゔぅ」
「ゼリオ起きて、起きて、大丈夫!?」
「ゔぅ、ゔぅ、ゔぅ」
「起きてゼリオ、悪夢見てるの?」
「ゔぅ、ゔぅ、ゔぅ」
『起きない…どうしたらいいんだろ…』
「ゔぅ、ゔぅ、ゔぅ」
「起きてゼリオ、目を覚まして!」
すると、ゼリオの体が緑色のガラスで覆われた。
『え、私がやったの?』
ゼリオは寝言を止め、そのまま眠り続けたのだった。
「んー!良く寝たな。テイラー、起きて。仕事間に合わなくなるよ。」
「おはよ、ゼリオ。夜中大変だったんだから。」
日の光にあたり、眩しそうにしながら笑みを浮かべ、言う。
「大変?」
「あなたうなされてたの」
「え、悪夢?」
「多分違う。けど、起こそうとしたけど、全然起きなくて、気づいたら私、これ使ってた。」
【結界魔法】
「使えるようになったのか!」
「うん、不本意ながらあなたのおかげよ。」
テイラーは起き上がり、ゼリオにキスをした。
テイラーは仕事に行く準備をしながら、ゼリオに聞く。
「結界魔法でうなされているのが治ったんだけど、そんな効果あるの?」
「そんな効果は無いけど、多分、君の気持ちが魔法という形で届いたんだと思う。」
「そっか。これで私も立派なマジシャンね!」
テイラーは仕事へ向かったのだった。
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