黒猫と白いライオン編02
秘密基地のリフォーム作業が長引いた日、ジュリマックは、基地で休んだため、夜明け前に基地を出発した。
ゴクッゴクッ
『この時間に運転しながら飲むコーヒーは格別だ。』
いつものくせで無線をONにすると、音が鳴る。
「ウェストンパークミュージアム近辺○○○で殺人事件発生。付近にいる車両は急行せよ。」
『ここから近いな。』
「こちらジュリーマクラーレン。後15分くらいで到着する。」
「マクラーレン警部!?なんで!?」
現場に到着すると、警官の1人の女性が話かけて来た。
「マクラーレン警部…長官…?」
「すまない、ややこしいよな。ジュリマックでいいよ。」
「ジュリマックさん…」
少し照れくさそうな態度をし、
「私は、ボニー・ローウェル。お会いできて光栄です。」
女性は自己紹介をした。
「よろしく。軍側の人間がしゃしゃり出てすまないね。」
「とんでもないです!けど、なぜこちらに?」
「たまたま近くを通っただけだ。事件の概要教えてくれるか。」
「はい、今から40分ほど前、騒音のクレームで現場を訪れると、20代後半の男性が心臓部を複数刺された状態で亡くなっているのを確認されました。
血の乾き具合から死亡推定時刻は、1時間程前かと思われます。」
ジュリマックは現場を見渡した。
「そこに猫がいるな。」
ジュリマックが指差した先には、ソファの下。
ボニーはすぐさま駆け寄り、
「かわいぃ〜怯えなくて大丈夫よ。こっちにおいで。」
怯えて固まっていた猫を抱き抱え、
「ノルウェージャンフォレストキャットですね。」
と猫好きを発揮した。
ジュリマックは猫を抱き抱えているボニーの体を見て、自分の体も確認する。
「その猫の毛、犯人にもついている可能性が高いな。」
「確かに!今は換毛期なので可能性は十分あります!」
その後、不審車両を止めた警官が、猫の毛をつけた男を見つけ、逮捕に至ったのだった。
ロンドンに向かっている最中、電話が入る。
「ナタリーさんが危険な状態です。」
ジュリマックは車を病院へと走らせた。
「ハァハァハァ……かあさん」
「マクラーレンさん。よかった。ナタリーさんは幸い、バイタルが安定しました。一時は危険な状態だったのですが、頑張られたようです。」
「ハァハァハァ……よかった。ありがとうございます。」
病室には親子2人となり、ジュリマックは母の手を握った。
母、ナタリーは昏睡状態であった。
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