表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エバーシンス  作者: k-ta
65/80

65

 「いませんね」

「居留守かなぁ」

「どうしますか?」

「ここにいてもしょうがない。今日は帰るか。」

「はい。僕電話し続けときます」

「ああ」

井上とともに駅に戻る。

「福ちゃんは、俺らと飲んだ日には、知ってたんだよな」

「はい」

「あの日の福ちゃんの結城に対する気持ちは本音だったんだな」

「はい」

「結城という人間を知ってるから、ゲイであってもそれがどうしたって思うけど、それでも本人にとっては大きな悩みだったんだな」

「そうですね」

「飲みに行った次の日さ、心配になって、結城と話したよ。したら、言えないって」

「言えない」

「ああ。絶対に打ち明けるつもりはなかったんだろうな」

「すごく落ち込んでました」

「あんな形でぶちまけるなんて、ほんとに許せないな。ジンって奴も、あの女も」

「あの時、井上さんが来てくれてよかったです。情けないです。何もできない。しかも人を見る目が無さすぎて」

「それを言ったら、俺にも結城にも、福ちゃんと仲良くしてる人たちに失礼になる。あの女がどうしようもなくクズだったんだよ」

「そっか。すみません」

「しかし、結城と話してーな」

井上の言葉を、心の中で大きく繰り返した。結城がゲイと知って以来、ずっと話したかったのに、連絡しなかった自分を悔やんでいる。その時に、ゲイと知っても、変わらずに仲良くしていたいと伝えていれば、この状況は変わっていただろうか。変わっていなくても、早く伝えればよかった。それだけで少しは心が救われてたかもしれない。驕り高ぶった考えかもしれないが、そう感じずにはいられなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ