44
携帯を眺めながら、ため息をついた。結城からの返事がなかなか来ない上に、そっけない返事が多い為、気持ちに余裕がなくなっている。同期の忘年会からどうも上手くいかないことにもイライラしている。全く予想もしていなかったところからの攻撃に、素の自分が出てしまったことで、キラキラしていつも楽しく明るく可愛らしいイメージがガラッと崩れ落ちてしまったことで、一変して最悪なイメージを持たれてしまった。今までちやほやしてきた同期の男たちも、賑やかに話していた女たちも寄り付かなくなってしまった。しかも、協力してくれていた従順な男も去って行ってしまった。何もかもが上手くいかない。仕事ももっと広報活動したいのに、雑用ばかりでどう考えても、上司や先輩に足を引っ張られている。私はもっと前に出て活躍できるのに。いつものカフェでいつもの飲み物を頼み、中川を待つ。
「お疲れ」
「あぁお疲れ」
「ごめんね。ちょっと残業」
「もう仕事納めだもんね。羨ましいよ、仕事があるって」
「何?仕事なくてラッキーって感じだったじゃん」
「いや、ここまで必要とされてない感じだと、さすがに凹むよ」
「何にもさせてくれないの?」
「そんなことないけど、どうでもいいことばっかりさせられるの」
「まっ、まだ私たちは選べる立場じゃないもんね」
「やる気なくなっちゃう」
「最初からないでしょ」
「まあね。話は変わるけど、頭にくるのは、千曲よ。何あいつ」
「あれは、言い過ぎよね。でもごめん。福ちゃんとのこと聞かれて、しゃべってたのを聞かれちゃって」
「しかも盗み聞きしてからでしょ?気持ち悪い。まじ最悪。しかもあんなみんなのいる前で」
「福ちゃんって、それ知ってから、断ってきたのかなぁ」
「さぁ。でも好きだったって言われたから、そのせいかもね。結城さんとは結局福ちゃんに紹介される前に知り合えたけど、福ちゃんに色々教えて貰えたから助かったよ」
「カラーコーディネーターの勉強してるとか、昔のドラマ見てるとかでしょ」
「そうそう。話はスムーズにできたよ」
「ほんとは興味ないのにね」
「趣味なんて、一緒じゃなくてもいいの。一緒に楽しみ見つければ」
「なんかしっかりしてるってか、ちゃっかりしてるってか」
「でも、全然返事ないし、返事きても素っ気ないの」
「まだ、よくわかってないんじゃない」
「でも、返事のやり取りを楽しんだりして、お互いを知っていくじゃない」
「結城さんって30過ぎてるんでしょ。メールとか積極的人しないのかもよ」
「じゃあ、どう攻めればいいのよ」
「職場で顔合わせるしかないよね」
「面と向かってか」




