18
自分でも思った以上にトントン拍子に話が進んでいるのに、驚いている。井上にも気に入られたようで、もう桜井をすっ飛ばして飲みに誘われるようになってきた。桜井も井上が楽しそうでよかったと言ってるくらいだ。井上とサシで飲んだ時に、それとなく、初めて飲みに行った日に聞いた、結城さんの件はどうなったのかを聞いてみた。俺も知りたいから、今度結城も誘う。と意気込んでいて、結果、金曜日に飲みに行く約束を強引に取り付けたらしい。他人のことは言えないが、桜井といい、この会社には強引な人が多い。話が早くて助かる。けれども、あの結城と何を話せば。あのって社員名簿でしか見たことのない、まだ自分にとって、実体のない存在である人に会うことに、緊張が走った。この日は仕事を終えて、井上のよく行く居酒屋で待ち合わせた。営業上がりが定時でなくなった為、後で合流する形になった。携帯に連絡を入れると勝手に始めてるから、終わったらおいでとの返事で、気楽でよい。30分ほど定時からオーバーし、そこから社用車を降り、桜井とデスクに戻り、仕事をまとめて、桜井と社を出た。桜井には井上によろしくと言われ、早々に別れた。井上に今社を出て向かっていることを伝えた。急に緊張してきた。10分もしないうちに、店に到着し、暖簾をくぐって辺りを見渡すが、見つからない。店員が駆け寄ってきたところに、
「福ちゃん!」
とデカい声でこちらに手を振る姿が見えた。店員には、あそこです。と伝え、ついでに生を頼んだ。
「すみません。遅れてしまって」
「お疲れ。お疲れ」
「はじめまして。福岡と言います」
「結城です」
「福ちゃん、生でいい?」
「あっ、入り口で頼んじゃいました」
「さすが。先輩が飲み終わって一緒に頼みたかったかもしれないのに。自分だけ」
「あっ。そうでした。でもほらまだ大丈夫」
「そういうとこよ」
「あっ。いきなり説教ですか?」
「何、その態度」
「……」
「そういうとこ直した方がいいって言おうとしただけなのに」
「そうでした。井上先輩は、ただ愚かな後輩が困らないよう教えたいだけでした。申し訳ありませんでした」
「声っ!」
井上が耳を塞いだと同時に生が届いた。
「では、反省の意味も込めて、飲ませて頂きます!すみませんでした!」
と、この場合誰もが一気すると思いきや、一口でプハァとなり、満足気な顔をした。
「一気やないんかい」
「すみません。こんなですが、よろしくお願いします」
福岡は結城に頭を下げ、グラスを合わせた。結城は笑っていた。その笑顔に安心してしまい、緊張が一気にとれた。
「こんな奴よ」
「めっちゃ、発声がいいね」
「えっ、そこ?」
「はい。よく言われます。長所だと思ってます」
「それ、長所って言うほどのものじゃないからね」
「福岡君は、営業なんだよね。今は楽しい?」
「はい。仕事楽しいです。仕事だけじゃなく、こうやって飲みに行けるのも楽しいです」
「変わってるね」
「変わってるよな。お前にその精神を分けて欲しいわ」
「僕ですか?」
「飲みに誘っても、全然だし。めちゃくちゃ誘ってやっと」
「飲みとか嫌いなんですか?」
「いや、飲むのは嫌いじゃないよ」
「じゃあ」
「ん〜。いつもいつもだと疲れるからね。特に井上さんは、拘束時間長いし、ずっと説教でしょ。だからね」
「はぁ、わかります。僕も2回目くらいでわかりました」
「お前らなぁ。俺説教したことないだろ」
「説教してる人は、説教してるって気づいてないから、説教するんですよ」
「なるほど」
「なるほどじゃないだろ」
結城がこちらに微笑みかけてきた。なんだ何がとっつきにくい人だ。とてもあたりが柔らかく、コミュニケーションだって、スキル高いじゃないかと思った。
「でも、そんなに断ってるのに、今回はどうして行く気になったんですか?」
「ちょうど予定がなかったから」
「えっ、そういうこと?いつも予定があったの?」
「結城さん、モテそうですもんね」
「ん?予定があるは冗談ですよ。大して用はないんです。ただ今日は食べたいものがあるとか、今日はこのドラマが見たいってだけくらいの理由で。それに僕モテそうって言われるだけで、モテないよ」
「だよな。モテないんだよな。ルックスはいいのに。性格が…まぁ捻くれてるか。面倒くさいもんな」
「ん、井上さんには言われたくないです」
「俺、見てみ、ほれ。かわいいかわいい嫁さんがいるもん」
「かわいいは人それぞれの基準なので、何もいいませんが、可愛くはないです」
「コラっ!」
「嘘です。嘘です」
「結城さんって、もっと話しにくい人かと思ってました」
「まぁ、たしかに後輩たちから見たら、とっつきにくいもんな」
「話しかけられるのは全然構わないけど、実際話すことないから、それでどんどん敬遠はされてるのは自覚してますね。あんまり、大勢わいわいってのも好きじゃなくて」
「そのわかります」
「嘘だ。福ちゃんは、どこにでも顔出すタイプだろ」
「そうですけど。そういう時はです。自分もサシでとか、3、4人が1番話しやすいと気づいたところです。一つの話題とかで盛り上がれるでしょ。大勢だと訳わかんなくて、あんまり後に残らないじゃないですか?」
「お前は本当に新入社員かね。俺らとタメみたい」
「正直、先輩たちと飲んでる方が楽しいです」
「まぁ福ちゃんは先輩には好かれるキャラだもんな。後輩は潰しにかかりそう」
「あーわかる」
「そうですか?」
「たぶんチヤホヤされたいんだろうな」
「話題の中心にいたいとか」
「そうなんだ」
「じゃあさ。結城が飲みに誘ってもこないのは、人が多いから?」
「いえ、井上先輩の誘いだからです」
「そういうことだったのか。じゃねぇよ」
「すみません。すみません。たぶん気分です。いつもだいたい気分が乗らないんです。井上さんとは、他愛のない会話とか仕事の話しできるから、嫌じゃないんですよ。ただほんと自分はあんまり人と上手に付き合えないから、疲れるんです」
「俺と話してると疲れる?」
「疲れますね」
「お前に聞いてねーわ」
「井上先輩は疲れません。でも疲れるんです。ん〜表現が難しい。基本1人が好きだけど、たまには人との繋がりを欲したくなるって感じですかね」
「わかります」
「はい、絶対嘘」
「決めつけないでください。でもじゃあ僕は、今日ラッキーですね。滅多にない飲みのチャンスを一緒にできて」
「ラッキーって、大袈裟」
「そうだぞ。あんまり持ち上げると調子乗るから」
「僕いるの嫌じゃなかったですか?」
「井上先輩が、面白い奴で結城にも会って欲しいって。初めてそんな感じで言われたから。これはとりあえず会ってみようかって」
「あざーす」
「声っ!他のお客さんに迷惑だろが。面白いってのもあるけど、結城と趣味が似てると思って」
「へぇ。なんだろ」
「福ちゃん、愛読書が辞書なんだよな。あと昭和歌謡が好きなんだよな」
「ほう。昭和歌謡好き。僕、70年代80年代なんだけど、福岡君は?」
「僕もその辺もですが50年60年代もです」
「全然違うじゃないですか」
「70年代80年代が好きな人は多いですよね」
「5060年代もかぁ。強者だなぁ。辞書は自分は色辞典と地図帳が好きだからまたこれもジャンルが違うね。どこが趣味似てるですか」
「俺から言わせれば一緒」
「全然違いますよね」
「あぁ違う」
「違うで意気投合しないでくれる」
「辞書って、国語辞典?」
「そうです。会社によって、表現が違ったり、載ってなかったり、見ていて飽きないんですよね」
「あっ、あれって表現違うのか。たしかにそうだな。見比べたら面白いかも」
「新しい言葉とか表現を知ったら使いたくなったり、正しい言葉を使いたくなったりするんですよね」
「辞書だと、一冊が分厚いから、保管も大変そう。ちなみに自分は愛読書、毎日持ち歩いて、イライラした時とか眺めてるよ」
と結城は徐にカバンから取り出した。分厚く、使い込んだ、表紙などボロボロになった色辞典を見て、どれだけ愛読しているかがわかった。
「キモっ。そんなの持ち歩いてんの」
「はい」
「僕も、ほら」
と、カバンから小ぶりな辞書を出してきた。結城の色辞典にも負けず劣らず年季が入っている。
「おー。いい使いっぷり」
「なんか。色気のない話になってきてるよ」
「僕は楽しいですよ」
「僕も」
「俺が楽しくない。2人はあれかね。好きな人などいないのかね」
「います」
います?ドキッとした。いますって、誰だろう。と思っている矢先
「誰?」
そりゃあ井上さんも食い気味にきますよね。
「……」
「減るもんじゃあるめーし。誰?早よ。知ってる人?」
「仕事が恋人です」
瞬間に井上は結城の頭を叩いた。
「痛ってぇ」
「しようもない」
「すみません。いません」
誰かいたらよかったのに。そしたら、上原も諦めるかもしれなかったのにと思った。
「福ちゃんは?」
「います」
「誰?」
「仕事が、」と言った瞬間の井上の顔をみて、やめた。
「なんだ。いないのかよ。若いのに何やってんの?」
「てか、井上先輩、初めて会った時に話しましたよ」
「えっ、そうだった?」
「酷い。興味がないからって。忘れるなんて」
「そういう人だよ」
「待て待て、酔っ払ってた時に、ちらっと言ったんだろ。どうせ」
「いえ、だいぶ序盤でいいました。別にいいですよ。好きな相手いても、何も起こらないし」
「ん?それは2次元だから?」
「飛躍しましたね。僕の見た目から判断したでしょ。生身の人間です。でもその人に好きな人がいるから、無理なんです」
「てことは、相手もまだフリーってこと?諦めるのはまだ早いでしょ」
「ですかね」
「たぶん。保証はない」
「でた責任逃れ」
「じゃあ絶対大丈夫って言えますか?」
「絶対大丈夫と言えない。が、アタックするべき。とりあえず相手に思ってることを知ってもらい、土俵に上がりなさい」
「なんか、先輩。初めて先輩らしい発言を」
「コラっ」結城の頭を再び叩いた。
「福ちゃん、当たって砕けろ」
「砕ける前提なんですね」
「それくらいの気持ちでいけってこと。そして、相手が結婚するまでは、何度もアタックしてやれ」
「ストーカー扱いされませんかね」
「そりゃ、やりすぎは良くない。あと本気で嫌われてるなら、やめた方がいい。俺も、嫁さんには何度もアタックしたよ」
「じゃあ、最初は脈なしだったんですか?」
「ないない。9回裏で負けてる状態よ。それに1発ドカンと逆転サヨナラホームランを打った感じよ」
「それは凄いですね」
「羨ましいなぁ」
「福ちゃん、だから、とにかく相手に好きですよって事は伝え続けないと」
「で、相手は誰?」
「同期の子です」
「あっ。思い出した。広報の子な」
「ですです」
「あっ、ちょっと待った。電話。ごめん」
と、言って井上は店の外に出ていった。
「すみません。僕の話ばっかりになって」
「いやいや、人の話を聞くのは好きだよ。自分にない体験をしてるわけだし」
「僕もです。だから営業の仕事を目指したんです」
「営業がいいって、珍しいよね」
「そうですか」
「うん。大概の人は人間関係煩わしいと思ってるだろうし」
「いろんな人の体験談を聞くのって、自分の一部になるようで得した気分になりません」
「自分の体験にはならないけどなぁ」
「もちろんです。ん〜うまく表現できないけど、この人のこの体験から、こうしようとか」
「なるほど、先人の知恵を生かすね」
「ですです。だから僕、結城さんの話にも興味あります」
「僕の?僕のは人にさらけ出せるような大した体験談はないよ」
「いや、絶対何かある」
「怖いよ」
「悪い悪い」
「電話誰だったんですか?」
「嫁さんから。んでさ悪いんだけど、俺ちょっと今日もう帰っていい?」
「なんかあったんですか?」
「詳しくわかんないんだけど、嫁さんの体調が悪いみたいで」
「あっ、じゃあ、早く帰ってあげないと」
「ほんと悪い。足りないかもしれないけど、これで」
「いやいや、こんな飲んでないですよ」
「2人はまだ飲んでけよ。話合いそうだし」
「井上さんの分だけでいいですよ」
「ありがとうございます!」
「福ちゃん、潔い!じゃあまた今度リベンジな」
「もうしばらく行きませんよ」
「行くっていうまで、ずっと誘ってやる。じゃ」
と、井上はカバンを持って急いで店を後にした。
「やりましたね」
「福岡君はそういうとこが、気に入られるんだな」
「ただ酒ですよ。ラッキーじゃないですか」
「確かに。だけど、俺とで大丈夫」
「大丈夫?って聞きたいのはこっちです。僕はよかったら付き合って欲しいです。いいですか?」
「問題なければ」
「はい。どこまで話ましたっけ?」
「えっと何の話だった?」
「結城さんの体験談ですよ」
「漠然と体験談って言われてもねぇ」
「結城さんって、入社してから、ずっとマーケティングなんですか?」知ってるくせに白々しく。
「いや、はじめは企画開発だったよ」
「じゃあ異動があったんですね」
「そうそう。マーケティングの人員が足りないから、一年目から異動って異例なことがあって、当時は色々噂されたけど、ウワサされるような話せる内容もなくて、困ったのを覚えてるよ」
「そんな理由じゃないはずだって?」
「当時の部長を怒らせてとか、大きな失敗をしてとか」
「実はその噂、語り継がれてますよ」
「はっ?まだ?」
「謎が解明されないままって」
「謎って。明確な理由は人員不足だったんだけど。一年目で異動したのが、みんなにとって意外な出来事だったんだろうね」
「結城さんが、わざと謎っぽくしたんじゃないんですか?」
「はっ?何のために」
「みんなに注目してもらう為に」
「なわけないだろ」
「構ってちゃんなんじゃないんですか?」
「いじってるだろ」
「あっ、すみません。距離感間違えました」
「嘘嘘」
「分かってます」
「分かってます。はおかしいよな。返事として」
「そうですか?でも結城さんが、はっきり言わなかったからじゃないですか?」
「言わなかったも何も、そう言ったよ。でも、その言葉にはおかしなことに耳を傾けないんだよ誰も。もうどうでもいいやってなって」
「真相はわかりました。でもやっぱ怪しいですね」
「こらっ。わかってないだろ」
「結城さんになくても、なんかありますね。これは」
「何があるんだろ」
「わかりませんし、知りようがないですね。あっ、何飲みます。今日はじゃんじゃんいってください。奢りますから」
「井上さんのな」
「僕が奢るって程でいいじゃないですか?」
「何のために」
「何のためだろう。生でいいっすね。すみません。生2つ」
「羨ましいな」
「えっ?」
「福岡君が、みんなに気に入られるのがわかるよ」
「みんなに愛されたいじゃないですか。たくさん褒められたいし。でも結城さんも羨ましいですよ」
「どこが?」
「かっこいいし、仕事できるし」
「かっこいいかぁ」
「かっこいいですよ。僕も、そんな顔になってたら、こんな努力しませんよ」
「俺は、福岡君の方がいいよ。根暗で、性格にくせあるし」
「性格のくせで言ったら、負けませんよ。もう、捻くれてる捻くれてる」
「そう?」
「ですです。そして口も悪い。見せれたものじゃないです」
「それは、勝負したいね。俺も口は悪いし、ほんとは悪口とかとてつもなく好きだよ」
「じゃあ、これから、どっちが性格腐ってるか、勝負ですね」
「負ける気がしないね」
「同じく」
結城との話は途切れることはなく、とはいえ、誰とでもすぐに打ち解け、誰とでも話が尽きない福岡ではある。ただ違うことはわかった。話を合わせる必要がないのだ。なかなかない体験ではあるが、まだこの時、いつもと違うと感じつつも、酒の酔いもあり、思考はそこまで至らず、何が違うのかの結論には至らなかった。というよりも、そんなことを考えてもなかった。
「んで、空の色って、実はこんなにクリアじゃなくて、よく見ると灰色がかってたり、でも色の認識としては、空色とか天色とか群青色とかを用いれられたりして、人の視覚とは違う色なのに、どうしてこちらでいいって認識してしまうんだろうとか考えるのが好きなんだよ」
「これだけ、空に近い色がたくさんあっても、一緒ってのがないんですね。あっ僕この天青が好きです」
「おっ、いいね。俺も好き。爽やかすぎるほど、爽やか」
「僕にはほど遠い色だなぁ」
「福岡君はどれだろか」
「どれですか。どれどれ」
「ちょっと待ってよ。んー」
他の人が見たらなんて、マニアックでどうでもいい会話だと思われるだろう。理解してもらうことできないのではないだろうか。飲みの席でするような内容ではないのはわかっているが、そんなことはお構いなく、熱心に話す結城に共感し、またただただ楽しい。
「あっ。おー。これは」
「媚茶。ってこれ、媚で選んだでしょ」
「媚売るのが上手だから、ぴったり」
「いやいや、待ってください。別に僕、媚売ってるわけじゃないですからね」
「えっ。ありとあらゆる人に媚売って、社長にでもなりたいのかと思ってた」
「社長にはなりたいですよ。けど、媚売ってるんじゃないんです。種を撒いてるんです。しかも誰でもじゃありません。ちゃんと吟味して」
「黒っ。悪いっ」
「そうやってのし上がっていくんですよ」
「でもこの色自体はかっこよくないか。渋い」
「確かにネーミングに引っかかりますが色はいいですね。好きかも」
「福岡君の、枯れた感じとか、趣味嗜好にも合ってる」
「枯れて。22。僕どちらかというと、天青側」
「何でおじさんに見えるんだろうね。顔は若いのに。髪型と立ち振舞いが完全おじさんだもんな」
「おじさん風にしてた方が、とっかかりやすいでしょ」
「じゃあ、若い格好もできると」
「もう、普段はブイブイ言わせてますからね」
「ブイブイって」
「おじさんが食いついた」
「あっ、おじさんってカテゴリーね。認識してなかった」
「もう30過ぎたら、おじさんですよ」
「それ、女の人に絶対言うなよ。ボッコボコにされるから」
「分かってますよ。ピーチクパーチク言われますからね」
「ねぇ、ほんとに22才?同級なんじゃないかいな」
「なんですかね」
「姉ちゃんか兄ちゃんいる?」
「いえ、妹が」
「ますますわからん」
「自分でもわかりません」
あっと言う間に時間は過ぎていった。結城は久しぶりにいい感じに酔っている。とても気分がいい。自分のことを話すのは久しぶりだ。終電の電車の中でうとうとしていると、携帯のバイブで目が覚めた。しかし、見るのが面倒で、再びうとうとした。酔っているとはいえ、駅に着くと、目が覚めて、ホームに降りた。階段を登り、改札口に向かい、すぐにコンビニに入り、ミネラルウォーターを買った。店を出て、すぐにボトルを開け、一気に飲み干した。フッと一息つくと、携帯をポケットから取り出した。メールが一件、福岡からだった。ほっこりして、メールをみながら、笑顔になっていた。ちょうどその時、メールが届いた。宛先を見て、一瞬で凍りついた。なぜ。




