神の国を侵略した龍《ドラゴン》 10
次の瞬間2発のミサイルが飛んできて、怪獣の首筋にヒット。怪獣は再び悲鳴を上げました。
「ぐはっ!」
そのミサイルを撃ったのはヘロン号でした。コックピットの橋本隊員が大喜び。
「ふっ、こいつ、ミサイルは効くぞ!」
倉見隊員がそれに応えました。
「光学系兵器は一切効かないクセにミサイルは効くなんて、へんてこりんなやつですねぇ」
橋本隊員がヘルメットと一体になった無線機で連絡します。
「上溝、聞こえるか!?」
テレストリアルガード基地オペレーションルームのコンソールの前に座ってた上溝隊員がそれに応えました。
「はい!」
「ストーク2号にありったけのジェイダム爆弾を積んで来てくれ! あ、バンカーバスターも頼む!」
「了解!」
その上溝隊員に海老名隊員が喰いつきました。
「私も行く!」
海老名隊員はまだ中学生。本来なら連れてってはいけないのですが、上溝隊員はあまりストーク号を操縦したことがない上に、操縦しながらミサイルを撃つことはほぼ不可能。ここは海老名隊員に助けてもらうことにしました。
渋谷周辺。ヘロン号がビルとビルの合間を飛んで行きます。怪獣が火焔を短い間隔で連発しますが、ヘロン号にはまったく当たりません。怪獣は悔しがってます。
「くっそーっ、ちょこまかちょこまか動き廻りやがってーっ!」
怪獣はいかにもドラゴンて感じの翼を広げ、はためかせました。すると怪獣の身体が浮きました。それを見て倉見隊員はびっくり。
「あ、あいつ、空を飛べるのか?」
怪獣が空中で火焔を連射。ヘロン号はそれを次々と避けていきます。橋本隊員は横目で後ろを見て、
「ふふっ、おもしろいじゃないか! ついてこい! ついてこい!」
ヘロン号はビルの谷間をスラロームで飛んで行きます。怪獣がそのあとを追い駆けます。が、翼がビルに接触、バランスを崩してしまいました。
「うわっ・・・」
怪獣の身体は道路上をスライディングするように落ちました。怪獣は飛行するヘロン号を恨めしそうに見て、
「くっそーっ!」
怪獣が口の中に炎を溜みます。そして思いっきり火焔を吐きました。
「喰らえーっ!」
その火焔が高くそびえるビルに命中。その瞬間ヘロン号はそのビルの真後ろを飛んでました。火焔はビルを貫通。ヘロン号はその火焔を寸前で交わします。橋本隊員はびっくり。
「おおっと~!」
その火焔ですが、やはりビルを次々と破壊していきます。数km先まで一直線に業火に包まれました。倉見隊員はそれを見て、唖然。
「くわーっ、なんて火焔なんだよ!」
橋本隊員が応えました。
「くっそーっ、応戦したくても、残るミサイルはあと2発。上溝、早く来てくれ・・・」
一方ストーク号ですが、ビルの陰で空中に静止してます。腹からは2本の光を地面に照射してます。エレベーターシャフト代わりの光です。その下では寒川隊員が女神隊員の身体を負ぶってます。その背後には隊長がいますが、立ってるだけでもきつそう。今再び転びました。寒川隊員は振り返り、
「隊長!」
「ばかやろーっ! 早く行けっ!」
「しかし・・・」
「早く行くんだよっ!」
その言葉に促され寒川隊員は光の中に入りました。隊長も足を引きずりながら、なんとか光の中に入り、浮上しました。
ヘロン号はまだ怪獣の火焔から逃げ回ってました。と、その上空にストーク2号がぱっと現れました。それを見て橋本隊員も倉見隊員も笑顔になりました。
「よーし、来たぞ!」




