神の国を侵略した龍《ドラゴン》 9
と、隊長は後方からの視線を感じました。横目で後ろを見ると、巨大な眼が。怪獣がじーっと自分たちをにらんでたのです。隊長は焦りました。
「なんだよっ! こっち見んなよーっ!
ぐおーっ!」
隊長は気合を入れると、女神隊員の身体を一気に抱え上げました。怪獣はその女神隊員の巨大な単眼に注目しました。
「サイクロプス? あの巨人は女神でサイクロプスだったのか? ここではサイクロプスは女神として崇められているのか?
ふふ、これは真っ先に消しておくべき存在だな!」
隊長は女神隊員の身体を抱えたまま駆けました。怪獣はそれを見ながら口の中に炎を溜め込み始めます。
上空では5機のF2戦闘機が2発ずつ、計10発のミサイルを発射。ミサイルは放物線を描き、ぶ厚い雲の中へ。そのまま雲を突き抜けます。
「死ねーっ!」
怪獣がいよいよ火焔を吐く寸前に。が、その瞬間、10発のミサイルが怪獣の身体に飛んできました。全弾命中。大爆発。怪獣は悲鳴を上げました。
「ぎゃーっ!」
その爆風が隊長と女神隊員の身体を吹き飛ばしました。
「うぐぁーっ!」
2人の身体はアスファルトの上を転がります。それを見てストーク号のコックピットの寒川隊員は唖然とします。
「ああ・・・」
そして大声をあげました。悲鳴です。
「隊長ーっ!」
隊長は横たわったままに。
「うう・・・ くそーっ、こんなところでやられてたまるかよーっ!」
隊長は立ち上がろうとしてます。けど、右ひざに激痛が走り、ガクンとへたり込みました。
「うわっ・・・
くそーっ・・・」
隊長が顔を上げると、目の前に女神隊員の身体が転がってました。彼女の特徴的な単眼が丸見えになってます。隊長はそれを見て、女神隊員のヘルメットを取ったことを悔やみました。
こんなところを新○や文○や東○ポなどのパパラッチに発見されたら、女神隊員の単眼が撮影され、世間に公表されてしまいます。いや、今は素人のカメラマンさえ怖い状況です。それだけは絶対避けないと。
隊長はなんとか立ち上がると、再び女神隊員の身体の下に両手を入れました。女神隊員の身体を抱え上げるつもりです。けど、やっぱり持ちあげられません。今回は右ひざを痛めてます。余計に重く感じる状態。
「くっそーっ!」
気合を入れる隊長。けど、女神隊員の身体をなかなか上がりません。
一方10発のミサイルを同時に喰らってしまった怪獣は、若干きつそうです。
「くそーっ、へんちくりんな魔法弾を使いやがってーっ!・・・」
怪獣は空を見上げました。しかし、雲がぶ厚く、敵が見えません。
「雲に紛れて攻撃する気? 小賢しいわねーっ!」
怪獣は耳を澄ませました。聞こえてくるジェット音。怪獣はジェット音が聞こえる方向をにらみました。
「こっちか?」
怪獣は火焔を吐きました。その火焔にさらされ、その部分の雲が吹き飛びました。大きく空いた雲間からこっちに向かってくるF2戦闘機5機が見えました。
今F2戦闘機が再び2発ずつ、計10発ミサイルを発射。怪獣はそれを見て、口の中に炎を溜めました。
「えへへっ、丸見え!」
怪獣が火焔を吐きました。それがミサイル10発を爆破、さらにF2戦闘機5機までもが一瞬で消え去ってしまいました。怪獣は高笑い。
「ふははは、こんなもんなの!? この世界も全部私のものよ!」




