神の国を侵略した龍《ドラゴン》 5
次は寒川隊員の番です。寒川隊員が歌う歌は尾崎豊一本鑓。今度は海老名隊員が呆れてしまいました。でも、女神隊員はやっぱりタンバリンではやし立てます。けどねぇ、15の夜や卒業てタンバリンではやし立てる曲じゃないですよねぇ・・・
で、女神隊員ですが、彼女は歌いません。彼女が地球上の歌を知ってるはずがありません。もし知ってたとしても、自動翻訳機を介すると、どうしても微妙なタイムラグが発生してしまいます。それゆえカラオケに歌を載せることができないのです。でも、女神隊員はとてもうれしそうに見えます。
寒川隊員にマイクが廻ってきました、寒川隊員が歌う曲は、やっぱり尾崎豊です。
「ええ~」
海老名隊員は呆れる一方です。尾崎豊ていったいなんなの?
海老名隊員はスマホを取り出して尾崎豊を検索しました。すると驚愕の事実を知ってしまいました。なんと寒川隊員が生まれる前に尾崎豊は亡くなってたのです。なんで寒川隊員は尾崎豊を知ってるのでしょうか?
「もう、尾崎豊なんか飽きた~」
ついに海老名隊員が駄々をこね始めました。隊長がその海老名隊員を見て、
「じゃ、次は尾崎は尾崎でも、尾崎○香の曲を歌おっか」
すると海老名隊員は急に笑顔になり、
「わーい! たーのしー!」
と返事。で、2人で頭にけもの耳を付けてドッタンバッタン大騒ぎ。50過ぎたおっさんとは思えない隊長の行動に、寒川隊員はただひたすら苦笑するしかありませんでした。
ところで、問題の隊長の食事ですが、歌に夢中でチョコレートなどお菓子しか頼んでません。これなら塩分は大丈夫なようです。
ここは渋谷のスクランブル交差点。平日の昼ひなかだというのに、たくさんの人がゼブラゾーンを渡ってます。
その中に不思議な格好をした女がいます。年は18~20歳くらい。フードを被ってます。なんか古代からやってきたて感じの不思議なファッションです。身体はスリムですが、胸はかなり豊かなようです。身長は150cmくらい。
女はゼブラゾーンのど真ん中に立ち、周りを行きかう人々を見て、思いました。
「なんだ、この街は? 私が今まで破壊してきた国の中でも、ダントツに平和ボケしてるじゃないか! ふふ、これは壊しがいがある! 壊して壊して壊しまくってやる!」
と、突然女の身体が巨大化し始めました。
とてつもなく大きな影がスクランブル交差点に現れました。クルマの中の人たちは唖然としてます。道行く人々の顔は恐怖に引きつり、たくさんの人が悲鳴を上げました。阿鼻叫喚。
テレストリアルガード基地オペレーションルーム。ヘッドホンで緊急通報を聞いてた上溝隊員が振り返りました。
「隊長、緊急連絡です! 巨大怪獣が出現しました、渋谷です!」
隊長はびっくり。
「ええ、巨大怪獣だと!?・・・」
その隊長に橋本隊員が話しかけました。
「巨大怪獣・・・ 我々の担当ではないですねぇ?・・・」
「いや、宇宙人が侵略の先兵に連れてきた怪獣かもしれないし、怪獣そのものが宇宙人かもしれないし・・・ ともかく出動しよう!」
橋本隊員・倉見隊員・寒川隊員・女神隊員がそれに応えました。
「了解!」
ここはテレストリアルガード基地滑走路。上空にはかなりぶ厚い雲が出ています。その下、ストーク号とヘロン号が格納庫から出てきました。




