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女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第1章 女神の一番長い日
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女神の1番長い日 8

 ストーク号の2人が倒れている宇宙人のところに来ました。うなじにビーム砲を喰らったせいか、宇宙人の長髪はボロボロになってます。

 隊長は一般の隊員を見て、

「毒と放射能は?」

 一般の隊員は手にしてた計測器を見て、

「ありません!」

「よし!」

 隊長は右手にしてたグローブを取り、宇宙人の首筋に触れました。

「息はあるな」

 そこにヘロン号の2人が到着。

「隊長!」

 2人もヘロン号機内で被ってたヘルメット(ヘッドアップディスプレイ)とは違うフルフェイスのヘルメットを被ってました。ストーク号の2人と同じヘルメットです。この2人もシールドを閉じてます。

 隊長が2人に命令しました。

「収容しろ!」

「はい!」

 ベテランの隊員は宇宙人の頭の方に、若手の隊員は脚の方に廻りました。ベテランの隊員の手が宇宙人の身体に触れた瞬間、その身体がふわ~とひっくり返りました。すると地球上では絶対ありえない一つ眼が露わに。ベテランの隊員はその閉じた眼を間近で見て、気分を害してしまいました。

「うわっ、きも~っ!」

 その発言を聞いた隊長は、ベテランの隊員を横目で見ました。シールドのせいでわかりづらいのですが、どうも怒ってるようです。

 ベテランの隊員は宇宙人の両腋の下に手を入れ、若手の隊員は両足を持ちました。

「こいつの顔はあまり見たくないわ。よし、行くぞ!」

「はい!」

 2人はタイミングを合わせるように、同時に、

「よいしょっと~っ!」

 と掛け声。そのまま宇宙人の身体を持ちあげ、運んで行きました。隊長はそれを横目で見てましたが、

「隊長!」

 その呼びかけに隊長が振り返ると、ストーク号の一般の隊員が巨大な飛行物体の残骸を見てました。その周辺には2mくらいの長さの円筒形のカプセルが複数散らかってます。一般隊員はそのカプセルを見て、

「隊長、これ、なんなんでしょうねぇ?」

 隊長は1つのカプセルの前でしゃがみ込みました。そのカプセルは一部破れていて、子どもらしき肢体が見えます。

「子ども?・・・」

 隊長は先ほどの一つ眼の宇宙人のセリフを思い出しました。

「ふざけんな! この船には5000もの難民が乗ってたんだ!」

「ほんとうに難民船だったのか、この船は?・・・」

 その隊長のつぶやきに、一般の隊員はびっくり。

「ええ、我々は難民船を攻撃してしまったんですか?」

「ああ、ジェノサイドやっちまったようだな・・・」


 ここは小さな会議室。折り畳み式の長テーブルが壁ぎわに設置されてます。そのテーブルに背を向ける感じでパイプイスが置かれてます。そこに先ほどの宇宙人が座らされています。

 宇宙人の両手は後ろ手になってます。その両手には手錠がかかってます。サポーターのようなものを鎖でつないだ変わった形の手錠です。鎖は途中テーブルのパイプ状の棚を通ってます。宇宙人は身動きが取れない状態になってるのです。

 宇宙人は先ほどテレストリアルガードの隊員が被っていたフルフェイスのヘルメットを被ってます。ただ、下りているシールドは強い偏光グラスになっていて、中の顔を見ることはできません。首から下はテレストリアルガードの隊員服になってます。

 宇宙人の目の前の天井には、ドーム型の監視カメラがあります。宇宙人はそれを凝視してました。

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