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女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第4章 前方の敵後方の敵
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前方の敵後方の敵 20

 隊長は巾着のような小さな布製の小袋を取り出し、それをテーブルの上でひっくり返しました。すると小さな石ころが飛び出し、テーブルの上を転がりました。そう、前章でよからぬネット民を呪い殺したあの小石です。

 隊長はその小石を握ると、その拳を胸に置きました。そしてそのまま瞑想にふけりました。


 ここははるか上空。さらに上空には漆黒の宇宙が見えてます。今ここにペリカン号が飛んでます。

 そのコックピット。メインの席は横に2座席で、先ほどの2人の乗員が操縦してます。その1人が発言しました。

「まもなく成層圏を脱出します」

 その後方では入谷隊長、宮山隊員、番田隊員が補助席に座ってます。宮山隊員と番田隊員が会話してます。まずは番田隊員の発言から。

「あ~あ、オレたち、クビかなあ・・・」

 それに宮山隊員が応えました。

「いや~ まだチャンスはあるさ」

「そりゃ、お前にはまだチャンスがあるだろうよ。なんてったって元総理の孫だし」

「あは、次の仕事が見つかったら、紹介してやるよ」

「そうしてもらえるとうれしいなあ」

 2人は笑顔です。と、ここで2人は入谷隊長の異変に気づきました。

「ん、隊長?」

 隊長の顔は恐怖に引きつってました。

「ああ・・・」

 宮山隊員。

「どうしたんですか、隊長?」

「お、お前、あれが見えないのか?」

 入谷隊長はまっすぐ前を見てそう言いました。宮山隊員もまっすぐ前を見ましたが、何もありません。

「ええ? 別に何もありませんけど?」

 しかし、入谷隊長の眼には見えてました。真っ黒いマントを着て、そのマントと一体になったフードを被ってる男。その手には死神の鎌が握られてます。フロントガラスの外側にそいつは立ってるのです。ここは大気圏の外側のはずなのに?・・・

 入谷隊長は震えます。

「な、なんなんだ、こいつは?」

 今度は番田隊員が話しかけました。

「隊長、何もいませんって!」

 怪物はフードを取りました。その顔は一つ眼のガイコツでした。入谷隊長はついに悲鳴をあげました。

「うぎゃーっ!」

 入谷隊長は慌ててシートベルトを外すと、操縦脇の2人の乗員に喰ってかかりました。

「おい、レーザーガンだ! レーザーガンを貸せーっ!」

 2人の乗員はびっくり。

「えぇ!?」

 宮山隊員と番田隊員は背後から入谷隊長を押さえつけます。

「隊長、やめてください!」

「もう、何やってんですか、隊長!?」

「離せ! 離せ! 離せ! 離せ、このやろーっ!」

 ここで隊長ははっとしました。怪物はいつまにかフロントガラスの内側に立ってたのです。

「ぐわーっ!」

 入谷隊長はついに乗員からレーザーガンを奪いました。入谷隊長が振り返ると、怪物は入谷隊長に向かって大きく鎌を振り上げてました。

「やめろーっ!」

 そう言い終わるや否や、入谷隊長はレーザーガンを発射。その光弾が怪物に命中・・・ が、光弾は怪物を素通りし、そのままフロントガラスを貫通。宮山隊員と番田隊員の顔が瞬時に絶望的になりました。

「ああ・・・」

 大きな地球。その縁で何かがピカーっと光りました。


 テレストリアルガード基地サブオペレーションルーム。イスに座ってる香川隊長が右手の拳を開けました。すると小さな石が転げ落ち、テーブルの上を転がりました。隊長がそのまま視線を上げると、そこに赤いマントの幼い女の子が立ってました。

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