表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第1章 女神の一番長い日
6/380

女神の1番長い日 6

 若手の隊員はコンソールのディスプレイを指でなぞりました。画面には棒グラフのようなものと数字が表示されてます。現在その棒グラフはフルの状態、数字は100ですが、若手の隊員がなぞったことで棒グラフは大幅に縮小、数字は20となりました。

 ビーム砲の砲塔が一つ眼の宇宙人の方にくるっと回転。どうやらこの砲塔は回転可能なようです。

 ヘロン号の乗員のヘッドアップディスプレイの内側に宇宙人の姿が映し出されました。それを見ている若手の隊員が言葉を発します。

「ロックオン!」

 続けてベテランの隊員が、

「ビーム発射!」

 と宣言。するとストーク号の砲塔がビームを発射。ビームは宇宙人に向かっていきます。が、宇宙人に当たる寸前、青白いハニカム構造の光の障壁が発生。そのビームを弾きました。ヘロン号の2人は悔しそうな顔を見せました。

「な、なんだ、こいつもバリアを張れるのか?」

「くっそーっ! 光のエネルギーを攻撃にも防御にも使えるのか!? こいつは厄介な宇宙人エイリアンだぞ・・・」

 が、次の瞬間宇宙人の真後ろから同じビームが2条飛んできて、宇宙人の背中を直撃しました。

「うぐぁっ!」

 一つ眼の宇宙人は大きな悲鳴を挙げ、焼け野原に両ひざと両手をつきました。

 2条のビームを撃ったのはストーク号でした。ストーク号の腹にはビーム砲の砲塔が2つ縦に並んでおり、それを撃ったのです。ヘロン号の2人が喜びます

「ナイス、隊長!」

「ふっ、バリアは一方向だけしか張れないのかよ?」

 今度はヘロン号がビーム砲を発射。

「よーし、こっちも!」

 それが四つん這いになってる宇宙人のうなじに命中。宇宙人は再び大きな悲鳴を挙げました。

「うぎゃーっ!」

 ヘロン号はビーム砲を撃ち続けます。一つ眼の宇宙人は這いずって逃げようとしますが、ビームはずーっとうなじを捉えてます。さすがに隊長の横槍が入りました。

「おい、もういいだろう!」

 が、ヘロン号はなおをビーム砲を撃ち続けます。ベテランの隊員がディスプレイに表示されてる棒グラフを指でなぞりました。ビーム砲の出力を勝手に上げたのです。一つ眼の宇宙人は断末魔の声を挙げっ放しとなりました。

「おい、いい加減にしろ!」

 隊長がついに一喝しました。ヘロン号のベテランの隊員は悔しそう。思わず舌打ち。

「ちっ!」

 やっとヘロン号のビーム攻撃が止まりました。宇宙人は完全にグロッキー状態。うつ伏せで顔は見えませんが、気絶してるようです。これを見てストーク号の一般の隊員は青ざめました。

「ひ、ひどいことするなあ・・・」

 と、その隊員の目の前の計器が何かに反応しました。

「む、隊長、何か来ます。これは?・・・ 自衛隊のヘリコプターです!」

「はぁ、自衛隊のヘリコプターだと? ふざけんな! こいつはテレストリアルガードの仕事だろ!」

 隊長はそう言うと、目の前のコンソールのスイッチを入れました。

「こちらテレストリアルガードストーク号! 応答願います!」

 が、何も返答がありません。隊長は再度呼びかけました。今度は声が尖ってます。

「おい、応答しない気か? これじゃホットラインの意味がないだろって!」

 しかし、やはり返事はありません。

「ちっ!」

 ついに隊長は切れました。

「おい、自衛隊官房、応答しろ! 応答しないとあんたの孫娘がポックリ逝っちまうぞ! いいのか!?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ