宇宙人受難之碑 15
ブサメンが振り返ると、そこには黒いフードを目深に被った男の頭部がありました。
「うぎゃーっ!」
ブサメンはザリガニのように高速で後ずさり。
「な、なんなんだよ、こいつは!」
黒装束の男が自分のフードに手を掛けました。そしてフードを取ると・・・ なんとその顔は一つ眼のドクロだったのです。
「うぎゃ~!」
ついにブサメンは部屋を飛び出しました。
「助けてくれーっ!」
ブサメンは超特急でアパートの外階段を降ります。と、階段の裏から突如鎌の歯が現れました。その鎌がブサメンの足を引っかけます。
「う?」
ブサメンの身体は思いっきり宙を舞いました。
「うわーっ!」
落下するブサメン。その目にものすごいスピードで地面が近づいてきます。
「や、やめろーっ!」
ふつーの人間だったら本能的に手で顔を防ぐのですが、ほぼ引き籠り状態のブサメンにそんな反射神経は持ち合わせてません。
ブサメンの身体はまるでシャチホコのようになり、顔面からコンクリートに叩きつけられました。その瞬間スイカが潰れるようなグシャッという音が。ワンテンポ置いて、宙に浮いてたブサメンの脚がゆっくりと地面に落ちました。
この凄惨な光景を誰かが見てたようです。けたたましい悲鳴と、
「おい、救急車だ! 救急車!」
の声が。ブサメンの顔から血が噴き出してるようで、彼の頭部はあっという間に血の海に沈んで行きました。
テレストリアルガード基地サブオペレーションルーム。今引き分けの自動ドアが開き、海老名隊員が入ってきました。
「ただいま~」
隊長はテーブルに座って、ノートパソコンでインターネットをやってました。隊長は顔を上げ、
「おかえり~!」
と、次の瞬間海老名隊員の顔色が急変しました。
「あ、隊長、それ、私のパソコン!」
「いいだろ、たまには。
どうやら今夜決行するようだな、やつら。一応50人くらい来ると言ってるが、まぁやつらのことだ。来たとしてもせいぜい10人くらいだろうな・・・」
「私も行きたいなあ」
「だめ!」
「ええ~ どうして?」
「お前、まだJCだろ!」
「え~」
「今回は人の生き死に係わるミッションだ。JCが参加しちゃいけない作戦なんだ。18歳未満は参加禁止だ!」
「え~ また18ですかぁ?・・・」
月明かりがまぶしい夜です。ここは山間部にある小さな駅。どうやら無人駅のようです。現在列車が停車してます。今列車が発車しました。ほぼ同じタイミングで駅舎から3人の男と1人の女が出てきました。それを2人の男と1人の女が出迎えました。
「みなさん、どうも」
「初めまして。どうもどうも」
7人がそれぞれあいさつしました。その中の1人、列車組の男の1人が、
「しかし、すんごいところにありますなあ、ここ。電車が2時間に1本しかないなんて」
それを出迎え組のリーダー格の男が、
「いや~ ここは電車じゃないですよ。まだ電化されてませんから」
なんかかみ合ってない会話をしています。と、出迎え組の女の子の1人が、列車組の男の1人が持ってきたプラスチック製の四角いケースに注目しました。
「それは?」
「ふふ、これは・・・」
男はそのケースを開けました。それは充電式インパクトドライバーでした。
「ジャーン! インパクトドライバーですよ。これで石碑をぶっ壊すんですよ!」
それを見て出迎え組の別の男が、
「ダメダメダメっ! そんなものじゃ、石碑は壊れないって! こっちに来て!」




