橋本隊員奪還作戦 11
「もーっ! こうなったら・・・」
女神隊員はぱっと後方に下がると、両腕をL字に曲げ、両ひじを腋につけました。その両手にそれぞれ違う色の光のエネルギーが集まってきます。
女神隊員はこの密閉された空間であの大技をやる気です。もしハズレたらビームは間違いなしに飛行機を傷つけます。万が一ビームが飛行機の外壁を突き抜けたら、この飛行機は空中分解してしまいます。でも、今はそんなことを考えてる余裕は一切ないのです。
巨大な男が再び女神隊員に突進を開始しました。
「今度こそ、今度こそぶっ殺してやるーっ!」
女神隊員は光に包まれたは両手を頭上高く挙げ、そして一気に振り下ろしました。両手が水平になったところで両掌を合すと、まばゆいビームが発生。そのビームが巨大な男に向かっていきます。そして・・・
ズバーン! 巨大な男の腹にビームが炸裂。ものすごい火花と肉片が飛び散りました。
「ぐぉーっ!」
巨大な男は尻もちをつき、そしてゆっくり仰向けに倒れ込みました。女神隊員はほっとします。
「ふーっ・・・」
が、
「おっとー、そこまでだ!」
突然の声。女神隊員ははっとします。女神隊員がその声の方向に振り向くと、初老の男がイスに縛りつけられた状態で気を失っている橋本さんのこめかみに拳銃を突き付けてました。
「この状況、わかるよな?」
が、女神隊員はふつーに歩き始めました。行く先はもちろん初老の男と橋本さんです。
「お、おい! こっちは人質を取ってるんだぞ!」
けど、女神隊員は前進を止めません。と、右手の指で拳銃の形を作りました。
「バ、バカな? こいつが死んでいいのか!?」
男は銃口で橋本さんのこめかみを激しく突っつきました。すると橋本さんの眼が開きました。
「う、うう・・・」
自分に向けられた銃口。自分に向かって歩いて来る女神隊員。橋本さんは瞬時に今何が起きてるのか、理解したようです。
「こ、こいつ、オレを助けようとしてるのか?」
ここで突然ドアが開き、別の2人の男がバールのようなものを振り上げ、女神隊員に突進してきました。服装からして機長と副機長のようです。
「うぉーっ!」
女神隊員はそっちの方向をチラッとみると、指の光弾を2発発射。その光弾がそれぞれ2人の男の額に命中。
「ぐぁーっ!」
次の瞬間、今度は初老の男が女神隊員に拳銃を発射。
「バカめーっ! よそ見をしやがって! 死にやがれーっ!」
が、弾丸が女神隊員の身体に届く寸前、青白いハニカム構造のバリアが発生。弾丸はひしゃげて、真下に墜ちました。初老の男は唖然としました。
「な、なんだ? 何があったんだ?」
女神隊員が指の光弾を発射。その光弾が初老の男の右肩に当たりました。
「うがぁっ!」
初老の男は拳銃を落としました。女神隊員は指で作った拳銃を男に向けながら、歩くスピードを上げました。初老の男は焦ります。
「や、やめろーっ!」
女神隊員は初老の男の身体に到達。人差し指を初老の男の額に押し当てました。
「その男を解放して!」
「わ、わかった。わかったから撃たないでくれ・・・」
初老の男はリモコンのような小さな装置をポケットから出しました。
「い、今解放するから・・・ お、落ち着け」
初老の男が装置のボタンを押しました。すると機内の照明が赤っぽくなり、大きな警報音が鳴り響き始めました。




