橋本隊員奪還作戦 5
橋本さんは巨大な男に向かって猛ダッシュ。
「こういうときは、当たって砕けろだ!」
男は身構えます。
「むっ、やる気か!?」
が、橋本さんの姿は突然消えました。男はびっくりです?
「ええ!?」
実は橋本さんはスライディングして、男の足下に滑り込んでいたのです。
「へへっ、オレはここだよ!」
橋本さんはそのまま男の股間を潜り抜けて、ぱっと起き上がって駆け始めました。
「けっ、巨漢過ぎて足下がガラ空きなんだよ!
バイバーイ!」
橋本さんはトイレから消えました。男はさぞや悔しい顔をしてるかと思えば、なぜかほくそ笑んでました。
「ふふ、バーカ!」
トイレから出てきた橋本さんは、パチンコ屋の中央の通路を駆け抜けていきます。
「ちっ、こんなところで襲ってくんのかよ?」
橋本さんは出入り口に辿り着きました。橋本さんは走ってきた勢いのまま扉を押し開けようとしました。が、開きません。
「な、なんだ? 開かないぞ、これ!?」
橋本さんはふと振り返りました。そして気づいてしまいました。パチンコを打ってる客が1人もいないのです。パチンコ屋独特のチンジャラという音も聞こえてこないし、有線も聴こえてきません。ともかくシーンとしてるのです。月曜日の午前中とはいえ、これはいくらなんでも不自然です。
「客がいない? いったいどーなってんだ!?」
突然四方八方から白い煙が上がりました。橋本さんは鼻を押さえ、身を低くしました。
「くそーっ・・・」
どうやら催眠ガスのようです。橋本さんはそのまま倒れ込んでしまいました。
ここは中学校の教室。今は授業中です。授業を受けている生徒の中に海老名隊員の姿があります。いつもはテレストリアルガード作戦部門の隊員の海老名隊員も、教室の中では1人の女子中学生です。ちゃんと授業を受けてます。
が、海老名隊員はふと強烈な何かを感じました。すぐに、すぐに香川隊長に連絡しないと!・・・ で、突然手を挙げました。
「先生、すみません!」
男子教師は海老名隊員に振り向き、
「ん、どうした? また貧血か?」
と質問。それに対し海老名隊員は、
「はい!」
と即答。いや、どう見ても彼女の血色はいいのですが。
「しょうがないなあ・・・ 保健室に行ってこい!」
「すみません」
海老名隊員はそう言って立ち上がり、ドアに向かって歩き始めました。
「えびちゃん、大丈夫?」
女子生徒の1人が海老名隊員に話しかけました。えびちゃんとは海老名隊員の愛称です。海老名隊員は微笑みながら、その女子生徒を見て、
「あは、大丈夫、大丈夫」
と、明るい笑顔を見せました。これで仮病とバレないんだから、何か変ですね。
海老名隊員はドアの外に出ていきました。ちなみに、先生は海老名隊員がテレストリアルガードの隊員だと知ってました。退室を快諾したのはそのせいです。一方、生徒は誰1人海老名隊員の正体を知らないようです。
廊下に出た海老名隊員はとっとっとっと走り、あるドアを開けました。保健室のドアです。保健室の中では30代前半の女性の養護教諭(保健室の先生)が机に座ってBL系の雑誌を読んでました。が、突然海老名隊員が入ってきたものでびっくり。
「ええっ? だめでしょ、いきなりドアを開けちゃ!」
「す、すみません。ちょっと基地に連絡させてください!」
海老名隊員はベッドの脇に移動しました。
「しょうがないわねぇ・・・」




