表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第2章 橋本隊員奪還作戦
25/380

橋本隊員奪還作戦 2

 格納庫の中央を見ると、ヘロン号が1機駐機してます。格納庫は広く、ヘロン号が5機横に並んでもまだ余裕のある大きさなのですが、今は1機だけです。隊長はヘロン号を見上げました。

「ヘロン号だ。あんたにとっちゃ、ストーク号以上に見たくない機体だと思うが・・・」

 確かに女神隊員は黙っていました。この戦闘機にうなじを撃たれ、女神隊員は死ぬ寸前まで追い込まれました。今はきっと巨大化してこの機体を踏み潰したい気分だと思います。

 けど、あのとき銃爪ひきがねを引いた人は橋本隊員でした。忌まわしい飛行機は目の前にありますが、それを操った男はすでにテレストリアルガードにはいません。女神隊員にとってそれは救いでした。

 女神隊員はふとヘロン号の脚下を見ました。そこには目地のような線が床に走ってました。よーく見るとその線は、四角くヘロン号を囲んでました。女神隊員は隊長に質問。

「この線は?」

「リフトだよ」

「リフト?」

「この下には整備場があるんだ。そこにストーク号やヘロン号を送り届けるためのリフトだよ」

「へー、今度その整備士さんに会って、あいさつがしたいですね」

「それがな・・・ できないんだ」

「ええ?・・・」

 隊長の思わぬ返答に、女神隊員は言葉を失ってしまいました。代わりに隊長が言葉を続けました。

「前にも話したが、5年前ユミル星人襲撃のとき、日本とアメリカは宇宙傭兵部隊ヴィーヴルと急遽契約して、ユミル星人を追っ払ってもらったんだ。

 実はそのとき、日本政府とアメリカ政府はヴィーヴルからいくつもの技術供与を受けたんだ。その技術は地球人からみたらとてつもないオーバーテクノロジーだったんだ。いくつかの国はそのオーバーテクノロジーの開示を迫ったが、日本政府もアメリカ政府もその要求を一切無視したんだ。

 でもなあ、一部の国からみたら、喉から手が出るほど欲しいオーバーテクノロジーだ。どんな強硬手段に出てくるのか、わからないんだ」

「技術者を拉致?」

「まあ、そんなとこだな。

 だからストーク号の整備士もヘロン号の整備士も、人前に姿を現すことは絶対ないんだ。自分だってテレストリアルガード結成式の日以来、一度も会ったことがないんだよ。

 自分たちもなんでストーク号が無音で宙に浮くのか? なんでテレポーテーションができるのか? どういう原理でビーム砲を撃ってるのか? まったくわからないんだ。

 我々が携行してるレーザーガンも、ヴィーヴルのオーバーテクノロジーを元に作られてるんだ。だから万一盗まれたときは、スイッチ1つで木端微塵に爆発する仕組みになってるんだ」

 この地球にはいい国と悪い国がある。それを聞いて女神隊員はとても残念に思いました。この星はまだ成熟しきってないからです。

 さて、隊長ですが、さっきから女神隊員の顔をちらっ、ちらっと見ています。どうも何か疑問があるようです。女神隊員に質問してみることにしました。

「あ~ 痛くないのか、そのウィッグ? あんたの巨大な眼に入ってるようにみえるんだが?」

「あは、私の眼には瞬膜という透明なまぶたがあるから、眼に入っても特に気にならないんですよ」

「瞬膜? あんた、爬虫類だったのか?」

 隊長さん、瞬膜は人間にはありませんが、他の哺乳類や鳥類にはありますよ。地球上では瞬膜のない人類の方がレアなんです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ