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女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第1章 女神の一番長い日
23/380

女神の一番長い日 23(終了)

 女神がその声の方向に振り向くと、路地の奥に数人の市民がいて、女神を指差してました。次の瞬間、市民たちは女神に向かって駆け出します。

「おーい、待ってくれよーっ!」

 女神は悩みます。

「ええ?・・・」

 女神はここから逃げる気になり、振り返りました。が、そっちの方向からも数人の市民が押し寄せて来るところでした。

「おーい!」

「ええ、こっちも?・・・」

 女神は90度横に向き、さらに細い路地に入って行きました。

「ちょ、ちょっと待ってよーっ!」

 市民たちもあとを追って路地に入りました。が、女神の姿はそこにありませんでした。

「あれ、どこに行ったんだ?」

「あの人、なんだったんだろ?」

「さあ、宇宙人か、ミュータントか・・・」

「人造人間かも?・・・」


 テレストリアルガード基地。時刻はすでに夜で、あたりは暗くなってます。なのにテレストリアルガードの3階建ての建物は、まったく灯がついてません。当たり前です。この基地の主要な施設はすべて地下にあるのです。

 そしてここはテレストリアルガードサブオペレーションルーム。フルフェイスのヘルメットを被ったままの女神が卵型の大きなテーブルのイスにぽつんと座ってます。

 と、彼女の目の前のテーブルに突然数枚の紙がポンと置かれました。同時に声が、

「あんたの生体データが出たよ」

 女神が振り返ると、そこには隊長が立ってました。隊長は女神の隣りのイスにどかっと座り、

「この地球上にあんたの身体に害を及ぼすばい菌はまったくないらしい。あんたが持ってるばい菌も、この星にはすべて無害だそうだ。もうヘルメット取ってもいいぞ」

「そうですか」

 女神は両手で挟むようにヘルメットを掴みました。それを見て海老名隊員がドキドキわくわくしてます。上溝隊員も初見なので、かなり注目してます。でも、倉見隊員は見たくないらしく、横を向いてしまいました。

 徐々に見えてくる女神の顔。大きな口。鼻はなく、眼は・・・

 ついに女神はヘルメットを脱ぎ終えました。晒された巨大な一つの眼。海老名隊員はそれを見て思わずイスから立ち上がりました。

「すっごーい!」

 女神はちょっと苦笑してるようです。そして何かを言いました。が、地球人には理解不能な言語です。女神は慌ててヘルメットを被り直しました。それを見て海老名隊員は残念がってます。

「あれ~ なんでヘルメット被っちゃうの、また?」

 隊長が応えます。

「言葉だよ」

「え?」

「ヘルメットには自動翻訳機が仕込んであるから、ヘルメットを被ってる方がいろいろと便利なんだよ」

 隊長は今度は女神を見て、

「ま、どっちにしろ外出するときは、まだヘルメットを被ってた方がいいな。あんたの眼はこの星の住民から見たら強烈すぎるぞ」

「あは、わかりました!」

 こうして女神の、いや女神隊員のあまりにも長い一日が終わりました。

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