女神の一番長い日 21
口をぽかーんと開けていた隊長は、はっと正気に戻ると、海老名隊員に質問。
「お前が言ってた何かて、これか!?」
けど、海老名隊員も唖然としてて、口をきくことができません。どうやら海老名隊員もこの男の秘密を知らなかったようです。
巨大化したとき衣服は砕け散ってしまったらしく、男は素っ裸です。海老名隊員は男のある部分を見て、
「あはは、すっごーい!」
隊長はその感嘆な声を聞いて、
「おい、お前、まだ中学生だろ! あんまり見んなよ!」
隊長は再び男を見て、
「しかし、巨大化する宇宙人がいたなんて、初めて見たぞ!?」
それを聞いて女神が隊長に声をかけました。
「あ、あの・・・」
隊長は女神を見ると、途端に笑みを浮かべ、こう言いました。
「あは、そうだな。2人目だな」
巨大化した男は、眼の前にある木造建ての倉庫を蹴飛ばしました。倉庫は吹き飛び、空中でバラバラになり、その破片が3人の頭に降ってきました。
「うわっ!」
飛んできた梁をぎりぎりで避ける隊長。かなり悔しそうな顔。
「くそーっ、ストーク号でくればよかった・・・」
その隊長の発言を聞いて、女神にテレストリアルガードの隊員としての使命感が沸き上がってきました。ここは私の出番!
「隊長、私が行きます!」
隊長が反応します。
「巨大化するのか?」
「はい!」
「巨大化したら、宇宙人だってことがばれるぞ」
「ふっ、いつかはバレます。構いません!」
「ふふ、そうか? じゃ頼む!」
「はい!」
女神は巨大な男に向かって駆け始めました。その後ろ姿を見て海老名隊員が、
「あの~ 隊長。あの人、巨大化したら素っ裸になっちゃうんじゃないですか?」
「ああ、そう言えば・・・」
でも、海老名隊員はとっても期待してます。巨大化すれば間違いなくヘルメットが砕け散ります。そうなれば女神の巨大な単眼を見ることができるからです。
寒川隊員が巨大化した男に追いつきました。
「くっそーっ!」
寒川隊員が手にしてるレーザーガンの銃床を見て、そこにあるカバーを開け、中にあったスライド式のセレクターをマックスにしました。これでこのレーザーガンの威力は25mm徹甲弾とほぼ同じになります。
「喰らえーっ!」
寒川隊員はレーザーガンを構え、発射。男の背中に数発光弾がヒット。血が流れ出ますが、致命傷にはなってないようです。
男が振り返りました。その殺気だった眼にビビッて、寒川隊員はまたもや後ずさり。
「うわーっ!」
その男の背後に突然巨大なものが沸き上がるように出現しました。それを見て海老名隊員は歓喜。
「おおーっ!」
現れたものは巨大化した女神でした。けど、海老名隊員は次に落胆の声をあげました。
「ええ、ウッソ~!? 服もヘルメットもそのまま巨大化してるじゃん!?」
そう、女神は隊員服もヘルメットもそのまま巨大化したのです。男ははっとして振り返りました。女神は思いっきりジャンプ! 男のあごにドロップキック!
「うぐぁっ!」
男は2・3歩よろめき、転倒。そのとき、3階建てのコンクリート造の建物に後頭部を強打。かなり痛かったらしく、両手で後頭部を押さえ、のたうち回ります。
「うぐあ~っ!」
男がのたうちまわるせいで、そこにあった木造家屋が次々と破壊されていきます。隊長はこれを見て、
「ち、このままじゃ、この町があいつに破壊されちまうぞ・・・」




