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変態くんの4コマ以上日常未満  作者: ハヤテ ショウ
3/3

第1章 2話『可愛い妹とクズ兄貴』

なるべく間をおかずに投稿します。


「お兄ちゃん、朝だよ! 起きて!」


 俺のことをお兄ちゃんと呼ぶのは妹の琴葉(ことは)だ。小4の琴葉は、俺が誕生日プレゼントであげたカチューシャを毎日つけてしまうほどのブラコンである。


「おはよう琴葉」


 リビングにはバターの香りとトーストの芳ばしさが漂っていた。

 両親は共働きで、俺が起きる頃には既に家を出ているため、基本的に朝食は琴葉と二人きり。いつも朝食は母が作っておいたのを温めて食べるのだが、今日は琴葉が食パンを焼いてくれたようだ。


「お兄ちゃんは小四の妹に起こしてもらって恥ずかしくないの? 琴葉は毎日大変だよ」


 テーブルに着きパンを頬張っていると、琴葉が小首を傾げ、じっと視線を向けてきた。首の動きにシンクロして肩まで伸びた髪がわさっと揺れる。尊い。


「恥ずかしいけど目覚ましじゃどうしても起きれないんだ」


「でも、もう高校生じゃん? 明日からは自分で起きてみるー?」


「え?」


 衝撃の事実に口がぽかんと開く。


「時間通り起きれる自信が一ミリもないんですけど」


「仕方ないなー。じゃあ、琴葉が好きなところを一つ言ってくれたら、明日からも起こしてあげるー」


 よし。琴葉の好きなところなんて毎日、いや毎分更新されるからすぐ答えられる。


「匂い。その『欲に満ちた女の匂いが一切しない幼さ全開の甘い匂い』がたまらない」


 正直その匂いでルームフレグランスを作りたいくらいだ。ただ、中の液体が何なのか考え出したらやばいのでこれ以上は割愛する。


「えへへ〜。お兄ちゃん褒めすぎだよ〜」


 前髪をクネクネしながら、照れる琴葉は一段と愛らしかった。


 やばい。ドキッとしてゾクっとしてムラっとしてビクッとした。


 落ち着け俺。相手は最愛の妹だ。これは現実。妹にドキドキし、妹とイチャイチャし、妹でヌキヌキし、挙げ句の果てには妹をクチュクチュにする、タイトルに妹が入った妹モノのラノベじゃないんだ!


 ん? そう考えると俺まともじゃね??

次回もよろしくお願いします!

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