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無限に広がる宇宙空間を肉体を精神体に変換させた星男と文奈が進む。
その速さは光速よりもはるかに速い。
地球では人間だった姿を元々の精神体へと戻した星男の能力は以前の比ではない。
辺りの空間の全てを支配し、光を集め闇を撹拌する。
通りすがりの星屑たちをすくいとり、瞬時に首飾りに変え文奈の首にかけた。
星男の力によって精神体と化している文奈は贈り物を五感以上の超感覚で認識し、美しい笑い声を響かせる。
近くで起こったビッグバンが伴奏となった。
文奈の照れた仕草が高速の稲妻となって弾ける。
2人はブラックホールに吸い込まれる物質のようにクルクルと旋回し、踊り混ざりぶつかり合い火花を散らす。
その炎が生涯を終えかけていた、いくつもの星に再び生命を与える。
「私たち、もうすっかりひとつの存在じゃない?」
文奈が星男に甘えると空間は次々と震え、数えきれない時空が束ねられ、彼女の唇を艶やかに彩る。
星男が「そうだね」と答える前に2人のピッタリ後ろについている良男の意識が聞こえた。
「おい!! まだ結婚してないんだぞ!!」
「まあまあ。パパ、落ち着いて」と静。
「しかしだな、ママ!!」
星男の両親への顔合わせに出発する文奈に同行する良男と静であった。
星男の力によって2人とも精神体に変化している。
2人のやり取りを聞く星男と文奈が微笑み合う。
始まったときと同じく旅は唐突に終わった。
星男の故郷に到着したのだ。
星の周りの宇宙空間に星男の両親の精神体が出迎えに現れた。
6つの精神は混じり合い挨拶を交わした。
「まあ、何てかわいらしい娘さんでしょう!!」
星男の母が歓喜の意識をきらめかせた。
文奈が頬を赤らめる。
「星男がこんな素敵な娘さんを連れて帰ってくるなんて!」
「母さん、慌てすぎだよ」
星男の父がたしなめた。
「まだ名前も聞いてないのに」
「父さん、母さん」と星男。
「紹介するよ。ボクが伴侶に選んだ人、紫文奈さん」
星男の優しさが文奈を包み込み、2人は頷き合った。
深呼吸をひとつして、文奈は星男の両親の意識とさらに触れ合う。
「銀河くんのお父さん、お母さん。初めまして。紫文奈と申します」
思ったよりもハキハキと力強い文奈に星男の父は「ほう」と感心し、母は瞳を輝かせ頷く。
「私が星男さんの嫁」
文奈が続ける。
爽やかで溌剌としたその意識はあまねく銀河の隅々まで朗々と響き渡った。
「銀河家の嫁でございます!!」
おわり
最後まで読んでいただき、ホントにありがとうございますm(_ _)m
大感謝です\(^o^)/
とても面白く仕上がったと思います(☆∀☆)←手前味噌(笑)




