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大遅刻!!羽根突き"ヘルorヘブン"!!!

長くなっちゃった……

年末特番を眺めながら、ふと時計を見ると、いつの間にか長針は20分辺りを示していた。


「…………あっ、年明けてる。」


そう呟いたのは金子練、瑛理、ルミナの父、金子純だ。ちなみに、座っているソファは2人掛け用だが、両端に嫁が座っているので、めちゃくちゃキツくて潰れそうらしい。

潰れよう。(提案)


「あら、ホントね。締切大丈夫かしら。」


そう呟くのは金子練、瑛理の母、金子樹莉だ。彼女はかなり売れている漫画家であり、代表作品のファンタズマファクターはゲーム化もしており、有り体に言えば相当儲かっている。


「その時は、異世界で作業すればいいじゃない。時の流れが遅いから作業にはうってつけよ。」


そうアドバイスをするのはルミナの母、ツクヨミだ。最近は、『金子つくよみ』を名乗り純の架空の親戚として町内会に潜り込んでいるらしい。


「確かにそうね……けれど遠慮しておくわ。」


「その心は?」


「ズルをしたくないの。同僚のみんなに合わせる顔がなくなっちゃう。」


「それは……素敵ね。きっと純さんはこういう所が好きになったのね。」


そんな素敵な話が展開されているのはとても嬉しいが、中央で挟まれている純のケツはそろそろ砕け散りそうだ。

意を決して脱出を図るが、


「えっとね、俺、飲み物取りに行きたいんだけど……」


ギロッ!


「ワーナンデモナイデスー。」


当然無理。ここでケツは死ぬ。


「あのね、そういうことは私に言って欲しいって言ったわよね?」


すぃーっと、冷蔵庫から直通で麦茶が運ばれてくる。どうやら金子宅内に限り、簡単な魔法なら使えるように環境を調整したらしい。

なんか……色々大丈夫なの?


「あ、ありがとう……」


……ふと、樹莉からの視線にツクヨミは気付く。


「どうかしたの?もしかして魔法を使ってみたいの?」


「ううん、純さんはそういう物事をビシバシ言える所を好きになったんだなぁって。」


「あら、嬉しいこと言ってくれるわね。」


「あの〜。」


ギロッ!


「…………ナンデモナイデス。」


以下略────と言うまでもなく、2階でとんでもない音が鳴り響く。


「この魔力は……!」


言い終わるよりも先に、2階への階段へ足を掛ける。気付けば隣はもぬけの殻。純のケツは何とか死なずに済んだのだった。


「あらあら、騒がしくなりそうね。」


「よ、ようやく解放された…………。」


────数分後。


「……ということでェ!!!」


「「「「「「「「あけましておめでとうございます!!!!!!」」」」」」」」


なるほど、これだけの大所帯が一気に詰め掛けたとなれば、あんな音が鳴るのにも納得だ。


「早速だがァァァ!!!!新ッ年ッッ!!!羽根突きお年玉争奪戦を行うぜェェェェェェェッッッッッ!!!!!!!!」


説明しよう!羽根突きお年玉争奪戦とは!!金子家で行われる異質にして異端のデス・ゲイム!!!

というか、今0時ですよね?時間大丈夫?


「お年玉争奪戦だァ。」


更に更に、超展開は止まらない。


「!?ど、どうしたの?ちょっと様子が…………」


眼鏡をかけただけで、様子がおかしくなった樹莉をツクヨミが心配するが、その手を心配無用とでも言うかのように────


「心配ご無用。全く問題ない。寧ろ絶好調といっても良いくらいだァ。」


──実際に言って払い除けた。


「来た…………仕事の時の母さんッ……!!!」


「樹莉は、仕事に関わる(眼鏡をかけている)時は人が変わったみたいになるんだ。」


そんなス〇ッカーズのcmでもあるまいし。


「いいのね?!じゃあ今のこの状態は正常なのね!?」


見ると、ガッツリと尻を撫で回していた。

その後、練と純が本気で止めるまでずっと撫で回していた。


「すまないね。尻尾はどうなってるのか気になってしまって。

『空想と夢の世界に読者達を連れて行きたい。』私はそういう思想の元に漫画を描いているのだが、やはりリアリティを作り上げるのは現実(リアル)。」


めっちゃ喋るやん。


「…………もしかして、純さんの好みってこういう……?」


「さぁ、ルールの解説をしようじゃないか。」


要約すると、

・参加者全員が総当りで戦い、勝利数が多い者から高額のお年玉を手に入れる。(同勝利数の場合はジャンケンで上下を決める。)

・用いるのは羽子板1つずつ(計2つ)と羽根1つ。

・コートは20m×40mのコートで、プレイヤーはその内、それぞれ20m×20mのゾーンを与えられ、その中でゲームをプレイする。

・先に合計ポイントが5に到達したプレイヤーを勝者とする。

・相手のゾーンに羽根が落下した場合、自分は1ポイント得点し、相手のサーブからゲームを再開する。

・コート外に羽根が落下した場合、直前に羽根を羽子板で突いていないプレイヤーのサーブからゲームを再開する。

・反則をした場合、相手が1ポイント得点する。また、悪質な場合は失格となり、お年玉を得る機会を失う。

以下、反則一覧。

・連続で2回以上コート外に羽根を落下させた場合反則となる。

・計4回同じプレイヤーが羽根を羽子板で突いた場合反則となる。

・悪意を持って相手の身体に羽根をぶつけるのは反則となる。


「……という訳さ。」


「なるほど……要するにバレーとテニスを混ぜたみたいなルールなのね。」


「そうなるね…………って感じで、お年玉が欲しい子は居るかしら〜?」


「「「「「「「「はいはいはいはいはい!!!!!!!!」」」」」」」」


めっちゃ元気で草。2名ほどお年玉を貰う歳じゃない奴がいるのはいいのか?


「うん、元気があって大変よろしい。じゃあ全員参加ね。じゃあ色々準備をしてくるからその間、ゆっくりしててね〜。」


ワイワイガヤガヤ以下略。


「さぁ、集まりたまえ。今年のお年玉を発表しようじゃないか。」


およそ10分程して、樹莉が提示したのは与えられる『お年玉』の額だった。


1位5万円+副賞

2位4万円

3位3万円

4位1万円

5位8千円

6位6千円

7位5千円

8位罰ゲーム


その天と地ほどの差額に、その価値を知るもの達は皆目を丸くし────


「更に、『一日の間、1位は最下位に自由に命令できる権利』も一緒につけるよ。」


──次の瞬間、飢えた猟犬のように眼を鋭く細めた。


「さて、質問はあるかな?」


「自由にとはどこまでですか?」


そう質問したのはシルフィア。


「本当に何でも────と言いたいところだけど、『本人が実現可能な限り何でも』にしておこうかな。じゃあ次。」


「本人の意思は尊重されるんですか?」


そう質問したのは練。


「多分されないね。でも行き過ぎた要求は流石に審議をするとしよう。あと、命に関わるのも後味が悪いからなしでよろしく。」


「結婚するとしたら?」


そう質問したのは季。


「私は全力で応援するよ。挙式も挙げちゃおう。」


「マジで?」


焦り気味にそう質問したのは練。


「そうでないとつまらないだろう?」


(本気(マジ)だこの人……!!!)


なんと、本気だった。

そうなると、練にとってこのゲームに参加するのはリスクでしかない。『円』という異世界では使えない通貨。そんな物のために今後の人生を賭けるなんて馬鹿らしい。


「さぁ、どうする?怖気付いたなら不参加でもいいんだよ。」


「は?参加するが?英雄舐めんな??」


どうやら、こいつは本当の馬鹿らしい。

流石に仕事モードの樹莉も、その短絡的思考には心配せざるを得なかった。

……と、もう1つ質問があった。


「あの、私たち別枠じゃなくて1つの枠で参加したいんですけど……。」


「どうしてもダメかな?」


「うーん、流石にそれはねぇ。」


「「私たちは2人で1(です)!!」」


「じゃあアリで!8位の枠は消滅だね。」


おい、それでいいのか。


「ダーク……!ライト……!お前らっ……!!」


そんなルール違反ギリギリの行為を他所に、練は主思いな2人に感無量な様子だった。


「これで、私たちの上位入賞は確実ですね。」


「これで任〇堂ス〇ッチは私たちのものだ〜!!」


「うーん全く気にしてないねこの子達。まぁでもこれで罰ゲームはなし!!平和だ!!」


「いや、罰ゲームは最下位だから、7位に繰り上げるよ。」


残念!w


「クソがッ!!!」


ワイワイガヤガヤ以下略。

お年玉を賭けて行われた血で血を洗う戦いは、なんと3日間に渡って執り行われた。

その様子をダイジェストにしてお送りしよう。


まず────練は全敗した。

同じく6敗していた自らの実妹……金子瑛理からの精神攻撃を受け、生じた一瞬のスキを突かれて敗北したのだった。


「馬鹿な……この俺が……最弱…………?!」


「というか、兄さん運動神経無さすぎでしょ。

試合中めっちゃコケてたし。」


「確かに……?何でだ!?俺は3年間の負荷100倍修行で成長したハズ……!!」


「あっ、それなんですけど。」


「その原因、多分私たちだよ?」


そう練に教えるのは、久しぶりに合体しているダークとライトだった。


「は?」


更に、カオスが地べたに這い蹲る練を続きながら、追い討ちの解説をかます。


「普通に考えて、ご主兄様は3年間も2人を体内に入れて修行してたんだから、逆に2人が居ない状態に慣れてないって訳!」


一応、修行の内容が『魔力操作』に重きを置いたものだから、という理由はありそうだが、ともかく。


「ば、馬鹿な…………そんな……!!!」


敗者には敗者に相応しいエンディングが訪れる────


「じゃ、兄さん後ろ向いて〜。」


──羽根突きの醍醐味!!落書き(勝者から敗者への烙印)ッッ!!!

因みに、敗北者は最大で6回の落書きをされるので、書くスペースの確保のために落書きは背中にするよ…………と、練の背中を見た瑛理がひっ、と軽く悲鳴をあげる。


「なにこれ?!……なんかみんなの名前がびっしりなんだけど……?しかも墨じゃなくて油性ペンで書かれてるし……。」


えっ、こわ。


「…………えっ?自分のモノは自分の名前を書くよね?」


季のその言葉を聞いたその場の誰もが頷いた。こわっ。


(……まぁ、私は何となくで合わせましたけど。)


そう心の中で呟くのはシルフィア。まぁ王族にそんな習慣ないだろうしね。


(とにかく。)


そう呟いたのは誰だったか。


(1位は絶対に譲れない……ッ!!)


「うわっ何この寒気…………あっ。」


そう、この瞬間。1位の優勝商品は金子練を1日の間好きにすることができる権利に決定したのだ。

まぁ、何がとは言いませんが、1日あれば結婚くらいはできるんじゃないですかね。(適当)


「…………え?マジで?マジでそういう感じ?」


そういう感じです。


「そんなん番外編ですんなよォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!!!!」

いつも読んでくれてありがとうございます!!!

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