これがホントの五周年!──2~3年間ずっと数え間違ってたみたいっす!!──
さてさて、見渡す限りの白と、豪勢な食事。横断幕には、取り消しの二重線で消された『祝!六周年』の文字の端に書かれた『祝!五周年』の文字。
そんなめでたい空間に呼び出されたのは金子練達御一行だ。
「…………この謎空間もなんだか久しぶりに感じるぜ。」
さて、今日はテンション低めな金子練くんなのだった。
「あれっ?お兄ちゃん、今日はテンション控えめ?」
「珍しいですね?夏バテですか?」
そんな練を労るようにダークとライトが練に言葉をかける。
「いや……ルミナが…………はぁ。」
((め、めっっっちゃ触れづらい…………。))
なんたって本編では二人がルミナの治療を担当しているので、こんなセリフを聞いて気まずくならないハズがないのだ。
「ルミナ……待っててくれ、俺が絶対に助ける!!…………でも、はぁ……力不足を感じるぜ。せっかく修行したのに…………。」
────と、いうわけで始まりました金子練を応援する会。トップバッターはカオス。打順はダーク、ライトと続きます。
「大丈夫!ご主兄様ならきっと助けられるよ!!」
「そ、そうだよ!!ルミナちゃんもきっと大丈夫!!」
「そのとおりです!折角ですし、ここの料理を食べて英気を養いましょう!!」
さぁ、どうだ。3人は息を呑んでを練の表情を確かめる。
「……そうだな!クヨクヨしててもしょうがないしな!!それに、仮にルミナが助からなくても、ルミナを助ける話が始まるだけだからな。」
光の灯っていない瞳で、生気のない半笑いで練はそう言った。
あ、何言ってもダメだこれ。完全にダークサイドに堕ちてる。そう3人が天を仰いだ時────
「メタいの。」
──奇跡が起きた。
「──────────────ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(人間には聞こえない周波数の叫び)」
そんな奇声をあげながら、ルミナへとダイブする。
「「「うっさ!!!!!!!!(人外)」」」
ルミナと練は感動的な抱擁を交わし────練はそのままの勢いでバックドロップを決められ、地面へ埋まった。
「ッッッッッッてぇぇぇぇぇぇぇ──────────────ッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
頭が地面に埋まってもうるせぇなこいつ。
「「うるさい!」」
そうルミナに叱られ、頭を地面から抜きつつ謝る練だったが。
「ご、ごめんなさい…………はっ?!はぁ!?」
「「………………?」」
練の目の前にいるルミナはなんと、
「なになになに……!?ルミナが二人!?なんで?なんで?ドッペルゲンガー??分身??それとも
ご褒美なのか──ッッッッ!??!!!!」
二人に増えていたのだった。
「「…………?」」
さて、読者諸君もこの異常事態には驚いていることだろう。だが、安心して欲しい。その理由はすぐに分かる。
「私が治して連れてきました。」
「私が過去から連れてきました。」
シルフィアと、季です。はい。
……いや、はいじゃないが。何このパワーキャラ二人。シルフィアは不思議時空パワーで一時的に魔法が使えるようになってます。
「タイムパラドックスじゃねえか!!!」
わちゃわちゃ割愛。
「……あっ、そうだ。過去のルミナに死因教えればいいんじゃね?」
そんで何言うてんねんお前は!!そんなことしたら話終わるやろ!
「倫理なくて草ですね。」
そうだー!もっと言ってやれ〜!
「家族のピンチだぞ?倫理気にしてどうする。」
うわ、こいつ本気だ。
「というか、周年終わったら全部忘れちゃうから無駄なんじゃないですか?」
そんなシルフィアの言葉に膝を着く金子練なのであった。
「………………俺は道化です…………。」
さてさて、季とカオスは内緒話だ。
「なんか……今日の練くんのテンションの振り幅凄いね。」
「本編でルミナちゃんを真っ二つにされてるからだと思うんですけどね……。」
「……やっぱりそうだよね…………もしかして、真っ二つになった後に、ルミナちゃん二人連れて来たのって不謹慎かな……?」
「うーん…………ま、ご主兄様は楽しそうだし、いいんじゃないですかね?」
「そっかぁ……よかったあ……!」
(…………しっかし、ルミナちゃん落ち着いてますね〜。死にかけてたのに、自分が二人居るのに…………。)
「ま、いいか。ダークネス姉さーん!ライト姉さーん!私もご飯食べま〜す!!」
そんな少し不穏な考えを振り払い、カオスは二人の姉へと駆け寄る。
そして一方、金子練は両手でルミナを抱っこし、馬鹿みたいにニコニコしていた。
「あはははははは!!!!!両手に花とはこのことだなぁ〜っ!!!」
そんな金子練の思いは暴走し、この世界は崩壊した。勿論、爆発を伴ってだ。
「ふふっ……仕方ないお兄さんですね。」
いつも読んでくれてありがとうございます!!遅れている分は…………頑張ります。




