よくよく考えてみたらご主兄様ってなんだよ
いや〜早急にしなきゃいけない課題がありまして……メッチャ遅刻しました!!ごめんなさい!!
さて、そこて芋虫みたいに這いずっているのが本作の主人公です。
あれからおよそ2時間ほど加速していたが、結局最後まで地面に這いつくばっていた。
「ッッッだぁ〜〜………………疲れた。」
「そりゃあそうなりますよ。」
「アホなんかな。」
流石に反応を返す元気もないらしく、無言で低重力の世界を楽しんでいた。
「取り敢えず、これから7時間の休憩だ。今は休憩時間を設けているが、いずれは24時間ずっと『加速』に耐えられるようになってもらうからな。」
レクスは呆れと残念さのニュアンスを含んだ声でそう言い放ち、溜息混じりにその場を後にした。
「うへぇ…………24時間とか絶対無理だ…………。」
情けない。そう思うと同時に、ダークとライトの中に『疑念』が生まれた。
「そんな弱音吐いてていいんですか?」
「季ちゃんとルミナちゃんに会うんでしょ〜?」
この金子練は、自分達の知っている金子練と、少しズレている。
そう思えてならないのだ。
「…………そうだな、こんなところでへこたれてられないよな!!
……っても、無理なモンは無理だなぁ。」
自分に甘く、打たれ弱く、何もかもが脆い。
「もう!!お兄ちゃんはどうしてそんなふうになっちゃったの!?」
「情けないですっ!!私の……私達の信じたご主人様はもっと…………!!」
しかし、それを聞いた練の返答は、驚くでも否定するでもなく、
「…………だよな。」
まさかの賛成だった。
「「……えっ?」」
まさかの台詞に二人は目を丸くするが……ふと、思い付いたように練が二人に手を差し出す。
「ダーク、ライト。『共進化形態』を頼む。」
「べ、別に良いけど……?ねぇ?」
「はい、大丈夫ですけど……。」
ダークとライトは多少困惑しながらもその頼みを快く承諾した。
そして、暫く体を動かした後、練は突然溜息を吐いた。
「…………あぁ、大丈夫だ。『安心する』。」
『『…………?』』
「その、上手く言い表せないけど……とにかく不安だった。まるで…………いや、勘違いか。」
その言葉の意味するところが二人には分からなかったが、取り敢えず元気そうだということだけが分かった。
「……ッし!!じゃあ先ずは『身体の使い方』だ!!せっかくのヒント、モノにして損はないからな!」
あぁ、いつもの金子練が帰ってきた。
今二人が擬人化形態なら、満面の笑みを浮かべていた事だろう。
『流石!それでこそご主人様です!』
『お兄ちゃん頑張れー!』
さぁ、二人の応援を貰ったところで、遂に金子練が────
「…………といってもピンと来ないんだよなぁ。」
動かなかった。二人が擬人化形態なら、勢い良くズッコケていた事だろう。
「身体の使い方…………あ、そうだ。」
しかし、タダでは転ばない金子練。
『何か思いついたんですか?』
「二人はあの中で普通に動けてたよな?なんでだ?」
なんと、幼女二人に踏まれて悦んでいただけじゃなく、ちゃんと観察もしていたのだ。
『うーん……私達はあくまでも剣だから、その強度の問題だと思うけどなぁ。』
「ちぇっ、ヒント獲得ならずかぁ。」
……すると、ライトが思い付いたように言う。
『あっ!でもカオスなら!私達の使い手として顕現したカオスなら、人の身体の使い手も分かるかも知れません!』
ここで新事実発覚。まぁ、一人で闘ってたしね。
「なるほど、カオスは二人を使う存在として生まれたんだなぁ…………で、その肝心のカオスは出てこないけど……何処行ったんだ?」
しかし、それを超えるような新事実が更に発覚する。
『…………ちょっと言いにくいんだけど、カオスは、消えちゃった。』
一瞬、言葉の意味が分からなかった。
あまりに重みのない言葉選びも、数万年の内に区切りが付いたことだったからだろう。
「…………は?」
しかし、練からすればカオスは昨日今日の思い出。
事実と予想とのあまりの乖離に思わず声が溢れる。
「な、なんで!?」
納得がいかなかった。あのカオスが消えてしまうなんて。何か手はなかったのか。
そんなifへと馳せた思いは、自らの記憶に全て塗り替えられる。
『お兄ちゃん……さ、私達のこと置い行こうとしたでしょ?』
思い出すのは、数万年の眠りに就く直前の記憶────
いつも読んでくれてありがとうございます!!
カオス……お前どうしちゃったんだ?




