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混沌と表裏一体

『ご主人様…?これは一体……!?』


『私達……に似てるけど…?』


「ごめん、2人とも。()()()()()()()()

……それでもいいならーー」


『何言ってるの?!』


『私達はご主人様の剣。こういう時はむしろ…行くぞと言って下さい。』


「……!2人とも、ありがとう。」


「お話は済んだ?行きますよ。」


「……ダーク、ライト……行くぞッ!!」


『『はいっ!!』』


練が駆け出す。

彼の剣術に構えは存在しない。

錬金術の使用を前提とした防御度外視の剣術。


「うおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」


剣を受け止めた隙に無理矢理剣を挟む。

それが無理ならもう一度。

あのクマ人形を倒す為に生み出した効率的に相手を圧殺する体術の延長だ。


「それ、格下への剣術ですよね?ご主兄様。」


しかしながら、剣そのものである彼女は剣術に於いては圧倒的に格上。

その程度の攻撃を捌き切るなど赤子の手を捻るのにも等しい。


「ぐおっ……!?」


体勢が崩れた。

その一瞬に轟音を纏わせた大剣が迫る。


『ライトっ!!!』


「はいっ!!」


その一瞬だけ手を離れた二対の剣。

その片方が混沌の剣閃を阻んだ。


「……っ!!じゃあ先にそっちっ!!!」


華奢な身体に大剣の重圧がのしかかる。

透き通るように白い肢体が重圧に膝を突く。


「ダーク……ライト……。」


「ご主人様。あえて『この程度』と言っておきます。」


『お兄ちゃんと一緒の私達が負ける訳ないんだよ

……っ!!』


その自分を支えてくれた二人を……


「…………ごめん。」


それはきっと、自分を慕ってくれた二人を裏切る行為なのだろう。


「ご主人……様……っ!?』


勿論、目の前の少女も。


『お兄ちゃん……?なんで……!?』


混沌を顕現した少女が後ずさる。

その顔は、悲劇のヒロインそのものだった。


「……うそ…っ。」


「ガハ……ッ……!!」


赤い血が止め処なく溢れる。

肩から胸にかけての大きな傷。


「……パパ……パパーーーッッ!!!!!」


拘束具が破壊される。

白と黒の破片が落ちるよりも速く倒れる練を受け止めた。


「……あぁ、ルミナ。駄目だろ…?服が汚れちゃうじゃないか……。」


「パパ……、パパ……どうしたらいいの?」


娘の表情がどんどん曇ってゆくのが胸に刺さる。

どんな顔をすれば良いのか分からなくなった。

だから、笑って言った。


「とりあえず、剣、抜いちゃってくれ。

邪魔だから……」


「うん……うんっ。」


黒と白が混ざり合った剣がぬめるような紅と共に引き抜かれた。


「ぐ……くぅ……ありがとう、心配かけたなぁ……。」


「心配………心配……なんて……。」


「ご、ご主兄様……っ…。」


つい漏らした言葉に敵意が飛ぶ。

向けられた表情は怒りと困惑の涙でぐちゃぐちゃで、分からないという表現が一番的を射ている。


「ッ!!」


その敵意を右腕で制し、言葉を繋げた。


「……待ってくれ、これは……俺の、せい…だから。」

いつも読んでくれてありがとうございます。


久し振りですね!

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