最強。
「『召喚魔法』」
召喚された武器が、獣が、果ては惑星。
その全てがまるで集中線のように練に降り注ぐ。
「『時の支配-停滞』!!!」
その異物混入流星群が空中で静止する。
「練君!さぁ!早く!!」
「だーめ。」
その突如放たれた飛び蹴りを剣でなんとか受け止める。
異常なステータスから放たれた蹴りは、クロノスを大きく仰け反らせた。
「そ、そんな…!!」
だが、彼女の驚愕はそこには無い。
その神は、時が停滞した今でも動き続けていた。
2、3度剣と蹴りを交えて距離を取る。
「唯の時空魔法さ。
そこの愛しの練きゅんを助けようとしたせいで、介入できたんだよ。」
「くっ!」
バキッ!という音がした。
止まった時間に囚われた武器を支配から解き放った音だ。
その武器は、槍斧と呼ばれる、斬る、突く、鉤爪で叩く、引っ掻くというような多彩な攻撃が可能な武器だ。
「『剣技』『風神』-断壊昇風-」
風神の能力により、数十倍に高められた威力の風刃が放たれる。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
それに練が割り込み、同じ太刀筋で消滅させる。
「『槍術』『水神』-爆水圧砕-」
だが、アビスは振り抜いた姿勢に続けて突きを放つ。
高圧洗浄器など、比較にもならないレベルの水流が槍先から撃ち出される。
「ぶった『斬れ』ッッッ!!!!!」
水流、そして槍先までもが切り裂かれ、消滅するが、
「『色欲』……へぇ、時空神か。お熱いですねぇ!!!!!」
剣先が止まる。
クロノスの形をした何かが、クロノスなら絶対にしない笑みを浮かべてそこに居た。
「俺は……俺は……ッッッ!!!!」
見えない壁がある訳でもない。
ロリコンという称号が邪魔する訳でもない。
ただ、目の前のそれが、本物のクロノスだったら。
その考えが、最も簡単な答えの邪魔をする。
「愚かだねぇ…世界で一番愚か者だよ。
『鎌術』『土神』-裂陸執軌-」
土神の能力で、鉤爪が大鎌と言えるレベルに成長する。
そして、その一撃が練の頭を刈り取る。
「時の支配-加速-ッ!!!」
その直前に、クロノスが間一髪で首根っこを掴み、更に距離を取る。
「ーーーッ!!クロノスちゃん!!」
「人の心配……すると思ってたよ!!!!!!」
土の刃が崩れ去るのと、アビスが移動したのは同時だった。
「『槌術』『暗黒神』-心頭滅殺-」
黒に染まった鉤爪が、2人を纏めて同時に狙い、振り下ろされた。
「ぐぅッ!!!!!」
何とか倒れた姿勢のまま、時計の針のような剣で受け止める。
「ははははッ!!!!無駄だよ!!!私は誰にだって負けない!!!!こっちには数十億人分のステータスがあるんだ!!!!!このままぶっつぶれやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
霞んだ色達がアビスから放たれる。
死した英雄達の力が異常な程降り注ぐ。
いつも読んでくれてありがとうございます!!!
やっぱり神様は強いんですよ。
追記、アビスの技名が入ってませんでした…。
かっこいいの考えたのに!!




