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深淵との闘い

深淵に錬金術が通用しない事に驚いている金子練です


「ところでさ、お前、魔族じゃないだろ?」


「ご名答」


やっぱり成り代わりの宝玉か…めんどくさいな、魔族領域にも人族が居たとはな…そう言えば俺、人族だった…ってそんなことはどうでもいい!情報を聞き出したい所だが…


それは無理かもな、クロノスちゃんもいないからアビスとのパスが切れないし、そもそも此所から出れるのか?試してみるか


「『転移』」


「無駄だ、カネコレン!アビス様の加護により俺とこの空間はスキルも魔法も通用しない!此所から出たけりゃ俺を倒すんだな」


テンプレ…だな、この世界にはテンプレが多いな


「成る程、それ以外なら通用するんだ」


「…」


「時の支配-停滞-」


これで時が…


「止まらない…?なんで…」


「お前…バカだろ?」


なんだお前、ちょっと…イラッと…きました


「…そうかもな?だからどうして時が止まらないのか教えて欲しいんだが?ぁあ!!」


「時間という概念が無ければ時間は止まらない、止める物が無いのに止められるわけないよな?」


「成る程な…分かるわけねぇだろ!」


…相手に魔法とスキルの効果が通らないのと時間が止められない…か、思ったより状況は不味いな…


「ライト、ダーク…無理か…」


「残念だったな?さっき空間移動系スキルも通用しないと言ったろう?」


「所でだがお前の事をなんて呼べば良いのかな?」


どうでもいい事を聞いてみる、露骨な時間稼ぎターイム!


「アビス様は俺の事をアビスヒューマノイドと呼んでいた…それでいいんじゃないか?」


「そうだな、じゃあ、アビスヒューマノイドは長いからアビスじんッ!?」


俺の腕から温かい何かが溢れた…血か…


「チッ、おい!喋ってる時は攻撃しちゃいけないだろ!」


「…なんの話だ?」


…くそっ!いちいち苛つく野郎だ


「そもそも!なんで口調が変わってるんだよ!」


「成り代わりの宝玉の中に居たくせに抵抗しやがったんだ、まったく…出れるわけないのにバカだなぁ…?」


成り代わりの宝玉に取り込まれても抵抗出来たなんて…どうして抵抗出来たんだ?…まぁそれはおいといて、本当にこいつは


「…最低だな」


「グダグダ喋ってないでかかってこいよ」


「なら、『50連発』」


言い終わった途端に俺はアビス人の前に居た、そしてアビス人の体は拳状のクレーターだらけに成っていた


「流石にこれで生きてるなんて有り得ないよな…普通なら…な?」


「ウゥゥヴゥゥゥグゥギギギギィ…ふぅ」


な、なんだ?傷口から黒い物が…深淵か?


「分かったろ?俺は幾らダメージを与えられても死なない、お前は脱出不可能だ、さらにこんなことも出来る…!」


「腕の形が鋭く…!」


「これでも余裕でいられるか?そらッ!」


辺りに鮮血が飛び散った、いや、それだけでは済むはずもなく俺の右腕も飛んだ


「グッ…『再生』」


思ったよりピンク色に近い切り口に右腕が戻る


「…なんだ、お前も充分化け物じゃねえか」


「お前と一緒にしてほしくねえなぁ!」


飛び散った()を媒体に岩の形を『錬金!!』


「グボァァァ!!」


形を変えた洞窟が流動しアビス人を貫いた


「…お前が洞窟を選ば無ければこうはならなかったぞ?バカが」


「グギギギギ…グギィ…無駄だ」


…身体を治してる時は動けないのか?


「…あぁ、もう!何なんだお前!」


…なんだ?なんかあいつおっきくなってないか?まぁいい、気のせいだろ、それより飛び散った血液の鉄分を錬金術で針にして…


「『射出』」


「クブッ!」


…気のせいじゃない、あいつ…膨らんでる、本当に少しずつだが再生を繰り返す度に膨らんでいってる


「ふぅ、無駄だと解らないのか?なら解らせてやる」


「はっはやッ!?」


俺が気付いた時には奴の拳が俺にめり込んでいた


「ッッッッ!!」


息が吸えない、声が出ない、身体が痛い、けれども…



ここまで(・・・・)は思った通りだ」



血液、その水分を分解して水素と酸素に変える


「…!?な、なんだ?血が…無くなって…」


アビス人の血も還元できたみたいだな…まぁ、そっちの方が良いけどな!


「元が有れば…完成されられる!」


制服の端を少し引き千切りそれを宙へと放つ、その切れ端は紅く染まっており


「空気摩擦『発生』」


その真紅はオレンジ色の赤に包まれた、過剰な摩擦を受けて発火したのだ


「水素と酸素の化合物に火を近付けるとどうなるか?」


「…スイソ?サンソ?何の話だ」


「答えは膨張!つまりは爆発だ!」


床の岩を『錬金』して壁にする


「ッッッッ!!」


爆発音が鳴り響く、身体は軽い傷だけだった、運が良かったのかもな…だけど



「グゥギギギギギギギギギギ」


「嘘だろ………なーんてな?この程度のダメージじゃ再生出来るんだろ?ただ、再生中は動けない、そうだろう?そっちが狙いだ!」



さっきの爆発で……何処だ?…よし、あった!


石炭の炭素を『錬金』!


「ぐ…ギギぎ…なんだ?その剣は…」


「この剣はな?俺の世界で最も固い物質で作られているんだ」


ダイヤモンドの剣…マイ◯ラかな?


「…それがどうした!!」


「『5連撃』」


「な…に……?」


さっきは素手で殴ってたからなぁ、そりゃダメージが入りにくいよな


「良く切れるだろ?そらッ!」


その黒い血が滴る剣を突き刺す


「な…めるな…!」


それが裏目に出た、奴は剣を握り締め話さない


「な!?剣が!…意図的に再生を止めたのか!」


「へっ…これでこの剣は…使えねぇな?」


剣と化した腕が俺にゆっくりと迫る


「くそッ!…まぁ、だけどそれも…思った通りだけどな?『錬金』」


突如、剣がアビス人の体内に入り込む


「グガッ!?き、貴様ぁ…」


まるで万華鏡の様にダイヤの剣が形を変える


「再生しないと死ぬんじゃないか?」


「グッ…グゥギギギギィ!」


しかし、再生が終わる事はない、再生が終わる前に形を変える剣が身体を引き裂く


「グギ!ぐギぎぎギギギ!」


幾ら再生しても…


「グぎギギぎぎギ!」


幾ら再生しても………


「グギギギギギギ…」


幾ら再生しても……………


「無駄だ」


引き裂き続ける


「グ…ぎぎ…ぎ」



「…動かない…これで、帰れるのか?」


『転移』


「あれ?まだッ!?うそぉ!」


「グギグブ!グボボボボァァァ!!」


「うわぁぁぁぁ!!何コレェ!」


なんかあいつが爆発したのか?何これ!深淵か?まるで黒い津波…ってそんな事言ってる場合じゃねぇ!


「『転移!』『転移!!』『てぇんいぃぃぃ!!』」




「アビス!!ふぅん!!」


「ギランさん!?」


振るった拳は空間を壊して…そこから練が出てきた



「うわっ!あっぶね!」


「おーい、お前らー!…俺にも解るように説明してくれ」

文章の内容を結構変更しました

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