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馬鹿やれるのは勇者だけ。

エイトはそのまま走り抜ける事無く、身体を180度反転。

鏡写しの自分に拳をプレゼントする。

鼻血を空に撒き散らしながら錐揉み回転で、床に突っ込む。


「へっ!見分け方も判ったぜ?偽物は血が黒いっ!!」


それに対して、アルズが否定する。


「ふん、血は黒に決まっているだろうが!!!」


………空気が凍りつく、そもそもの常識が違っているという事を理解するのに数秒を要した。


「「「「『偽者だろお前ーーッ!!!』」」」」


「「「「『偽者はお前らだーーッ!!!』」」」」


一つの綻びはいずれ、全体に干渉し、全てを滅ぼす。


だが、この行動は『相討ち』しなくなっただけで、結果は、どちらが滅ぶかは確定していない。


5人の戦いがーーー今始まる!




ここは草原、突如できた洞窟、その元になったゴーレムと戦った戦場。

そこでは、洞窟の性質を外から探る為、そして中で戦った人間が休む為の大規模なキャンプが設営されていた。


そして今、洞窟に一番近いテントが爆発した。



「なっ!何が!?」


白衣を着た獣人…(犬、犬種はチワワだろうか)の男性がたじろぐ。


「落ち着け!洞窟から近い位置のテントはダミー。

落ち着いて行動するんだ!我々研究員は不測の事態時は後方へ退避する。それがマニュアルだろう!?」


同じように白衣を着たエルフの女性が焦りながらも男性を諭す。

落ち着きを取り戻したチワワマンはゆっくりと移動を始める。


「誰も居ないのか……()()()()。」


燃えるテントの下、一人で男性がそう呟いた。


「…やはり親父か、わりと正気のようだが…調子でも悪いのか?」


練の担任ーーーリカートが目を細めそう言う。

彼の体調を心配している訳ではなく、彼の奥に居るあの女に語りかけているのだ。


「…リカート、遠慮せず全力で僕を殺せ。

父親としての頼みだ。」


酷く真剣な表情でリンシャルがそう言った。

明らかな予想外で、リカートが細めた目を全開にする。


「な…ッ!親父!?意識が…!!!」


親父と呼ばれたその男が、返答を待たずに『魔導記憶』を展開する。


「…リカート、絶対遠慮するな…母さんを助けたいなら…僕に負けちゃダメだ…ッ!!」


言葉の響きとは反対に歩みを進め続ける。


「クソっ…!!!親父ッッ!!!!」


複雑な表情で、子は親に挑んだ。

親は行動と真逆な複雑な笑顔を浮かべていた。

いつも読んでくれてありがとうございます!!


最近世界が主人公から離れていってる気がする。

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