さぁ、幕が上がる。
「「……………なぁんだ。ぜんぜんじゃん!」」
2人は、心底残念そうにそう告げた。
隠し切れないその笑みがこぼれる。
「ぜんぜん…?そうですねぇ!まだまだ、私の『ショウ』は終わってませんよ…?」
そして、奇しい手つきで2人の背後を指し示したその先には…
「んなッ!?」「バカな!!」
さっきまで人質に取っていたハズの4人はそこに居なかった。
代わりに喜怒哀楽、様々な表情を見せるジョーカーがそこに居た。
「「「「トゥッ!!!」」」」
全員、「演技は終わりだ!」とでも言うように一瞬にしてその場から脱出する。
そして、非常にカッコよくポーズを決めた。
「「「「「切り札戦隊!ジョーカージャー!!!!」」」」」
「絶妙にダサい!!我ながら恥ずかしいよ!!!」
計6人いるジョーカーの内、パーカーのジョーカーが5人にツッコミを入れる。
もしかしたら彼女がオリジナルなのかも知れない。
「因みに、皆さんはここでーす!」
5人の中央にいたタキシードのジョーカーが、両手の4枚の『A』を、まるでマジックのタネあかしをするように見せびらかした。
「完全に…負けだね。」「うん、私達の負け。」
双子が、その場にゆっくりと座った。
「アレ?意外にあっさり。もっと粘らないんですか?もっと悪感情を頂きたかったのに。」
残念そうに両手の銃を下ろす。
もう必要無くなったのだ。
脅しに対する反感は、もう手に入らないからだ。
「だって粘る理由がもうないもん。」
『ミシッ』という音がした。
不穏な音に、6人はそれぞれ身構えた。
「切り札のお姉ちゃん、楽しかったよ。」
不穏な音が連鎖する。
まだ子供のままだったシルエットが歪に歪む。
嫌な予感が加速する。
「ーーーやばい!!!」
ジョーカーは急いで『寝ている人』を探す。
ここから逃げる為だ。
「「さよなら」」
双子が選んだのは、勝利でも敗北でもない。
引き分けだった。
その選択は、深淵とはいえ子供には辛い選択だっただろうに。
「………っ!!!!…フーっフーっ……やばかった。
本当に…助かったー!」
ふと、辺りを見回す。
誰が寝ていたのか、もちろんお礼は言えないが、顔ぐらいは覚えておく。
そんでもって戦いが終わった後、改めてお礼をしようと思ったのだ。
「…やばっ」
そこに転がるのは、みんなご存知ジークアスタ。
司令塔であったハズの彼は頭から鮮血を流している。
「どうやら…一難去ってまた一難…その上相手は、私と同じくらいトリックスターときた。」
背後を見れば、さっきの双子とは比べ物ならないほど、物静かそうな少女が、大剣を携えて佇んでいた。
「いいねぇ……たのしくなってきたぁ!!」
いつも読んでくれてありがとうございます!!!
終わらない
終わりそうで
終わらなーい




