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悪役の半数は天邪鬼

「おねーちゃん…どこから…?」


「まさか…さっきやられた黒のおにーちゃんが!?」


双子が微動だにせず、そう言った。

やはり子供でもアビス、気を抜けばこっちが窮地に陥る。

そういう雰囲気があった。


「大々、だーい不正解。さっきの暗黒神は関係ありませーん!!

正解はクレイズが投げた()()()

皆さま〜お気付きでしたかー?」


もう1人、タキシード姿のジョーカーが現れていた。

手に持っているのは、絵柄の消えたトランプのジョーカー。


「で?全員を解放するって話の答えは?」


銃を持ったジョーカーが、答えを催促する。


「「そんなのやーだよ!」」


双子が同時に大きく首を横に振った。


「やだやだやだー!!絶対逃してあげない!!」


「いけー!!お前たちー!!!!」


そして神々の模造品が、一つの明確な目的を持って動き始めた。


「ぁ……っ!!」


クレイズが、夥しい数の水神に拘束される。

なんとか振り解こうとしているが、それは大海で腕を振り回すような事、事実無駄であった。


「な……っ!!!よくも…よくもクレイズを!!」


「ひとりだけじゃないよ!」


双子の内、男の方が洞窟の奥の方を指し示した。

そこには、クレイズの(多分)お友達の3人が、3柱のそれぞれの神に、手を掛けられている光景があった。


「な……っ!!!よくも…よくもクレイズのお友達(仮)を!!」


「へへへ…人質を取っていたのはおねーちゃんじゃないよ!!ぼく達さ!」


「その武器を下ろして欲しいな?こんな体でも、痛いものは痛いのよ?」


クレイズは、一瞬腕を下ろす以前に、驚愕で思わず銃を取り落としそうになった。

さっきまで、幼稚園程度だった双子が、小学校半ば辺りまでに成長しているのだ。


「さぁさぁ!もうお姉ちゃんは『負け』なんだよ?分かってる??」


「そして、それは私達の『勝ち』を意味するのよ?分かってる??」


双子が、さっきまで微動だにしていなかった双子が、ゆっくりとこちらを振り向く。

お互いが顔を合わせた。

異常な程、光を反射しない『双眸』が、背筋が絶対零度に達する程に不気味さを加速させる。


「ふぅ〜〜〜…………」


それに対して、ジョーカーは全く余裕とばかりに、ワザとらしくゆっくりと息を吹き出した。


「『切り札』が負けちゃたらさ、カッコ悪いでしょーよぉ?」


その余裕な笑みは、汗が一滴も流れないその額は、動揺さえないその呼吸は、ポーカーフェイスの延長なのか、それとも…

だが、その異常なまでの自信という圧は、双子の表情を蒼く染めるには充分だった。


「『joker』たる所以、お見せしちゃおうかな。」


ジョーカーの手には、既に拳銃は消失しており、代わりに『スペードの2』のカードが手元に存在していた。


「Ladies and Gentlemen…♪」


不敵な笑みと共に、ジョーカーが指を鳴らした。

いつも読んでくれてありがとうございます!!


れでぃーす あんど じぇんとるめん!

英語ってカッコいいですよね!!

でも、勉強するのは最高に嫌い!!

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