表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
269/437

非常に溟き闇共

まるで、ゾンビの様に起き上がる奴等の顔は、たった四種類しか用意されていなかった。


(…さっきのに合わせて、暗黒神テスカヨロトルと風神サーウィンも!?)


「たくさんいるよー?」「たくさんいるねー!」


感情の感じられない瞳が此方を覗く。

そして、神が動き出した。

地面に横たわる3人に目を向け、直ぐに目を前に向ける。


風神以外が走り出した。

風が強く吹いた。


土神に拳を突き立てるが、その土神は微動だにしない。

土の塊が胸に詰め込まれていたのだ。

どうやら貧乳だったらしく、土が虚しく服の隙間から零れ落ちた。


因みに、この地神シフテラ、普段から胸に土を詰め込んできたので、神話上は巨乳である事になっている。

まさに虚乳である。


切り返しの恨みが篭ったアッパーが、クレイズの顎に炸裂する。

負けじと、クレイズが土神の腕を掴み、周囲の神を巻き込む様に振り回した。


ーーーだが、風神の能力により、土神の腕が半ば程で切断された、おまけにクレイズの全身が鋭い風に襲われる。


土神の腕を蹴り飛ばし、風神の1人に直撃させる。

更にその足で思い切り踏み込みーーー跳んだ。


途中にいた暗黒神を踏み台にし、更に風神に追撃をかける。

頭部がまるでスイカ割りの様に弾けた。

…といっても、血は一切出ていないが。


「おねーちゃん、まあまあやるね。」


「思ったよりしぶといねー!」


風弾がクレイズに殺到した。

砂埃が巻き起こる。


「………」


クレイズが何かを投げ棄てた。

それを合図にするように駆け出し、水神に飛び蹴りを炸裂させる。


その隙を突く様にして、水神が何体も纏わりつく。

重なって聞こえる粘着質な音が非常に不気味だった。

豪華過ぎる燭台で、両手を拘束するスライムだけを焼く。


次は土神を、今度は胸に当たらぬ様に、上段蹴りを放つ。

首が変な方向に曲がっていた。


更に、背中から近付いていた暗黒神の鳩尾に拳を突き立てる。

そして、追撃をかけようとしている風神達にスライムを飛ばす。


「はぁ…はぁ……」


彼女の息が不自然に上がり始めた。

彼女は気付いていなかった。

ただでさえ少ない自分の魔力が、あのスライムに物凄い勢いで吸収されていたという事に。


「お!おねーちゃんまけそー!!!」


「やっぱり僕たちのほうがつよいねー!!」


体術が段々と、体術とは言えない乱雑な物へと変わって行く。

彼女は焦っていた、自身でも気付かないような、小さな小さな焦燥感が、もうどうにもならない位、大きくなってしまっていた。


そして、彼女はミスをしてしまった。

背後に近付く暗黒神に気が付かなかったのだ。

いつも読んでくれてありがとうございます!


最近、後書きに何書きゃいいか分からないんですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ